“ほぼ全裸ポスター”は制度を悪用? 過去にもあった「公序良俗ギリギリ」のきわどいポスター

ぱんちゃん璃奈の大量のポスターが貼られた都知事選掲示板も…(C)日刊ゲンダイ

東京都知事選挙(7月7日投開票)のポスター掲示板に“ほぼ全裸”の女性のポスターが掲出されたことについて、実業家のひろゆきこと西村博之氏(47)が20日、自身のXを更新。「『子供が見る』という視点が全くないのか、頭が悪いのか、どちらなのでしょうか? これが合法なんて世も末ですね」となどと指摘した。

レースクイーンなどとして活動する桜井MIUが同日、スーツ姿でポスターを貼る様子をXで投稿したものを引用してひろゆきは批判した。

ポスターには桜井の胸と股間だけが候補者の顔で隠されてプリントされている。ネットでは「地獄すぎる…」「こんなの合法で良いわけがない」といった声が上がり、エジプト出身のタレント・フィフィも「ほぼ全裸の下品な選挙ポスターとか、表現の自由を履き違えて、やりたい放題してる候補者、どうにかならんのかな」と苦言を呈した。

「選挙ポスターはサイズや掲示の仕方には細かいルールがあります。ただ、内容については、選挙妨害、利益誘導等の記載がなければ即違法性を問うことはできません。今回の候補者はその制度を巧みに活用したということでしょう」(都政関係者)

ただ、都迷惑防止条例は公共の場所で卑わいな言動をすることなどを禁じている。警視庁が候補者に口頭で警告を出し、候補者の陣営が20日夜、ポスターの撤去を始めたことが報じられた。

もっとも、今回ほど過激ではないにしても公序良俗に反するようなギリギリのポスターはこれまでにもあった。例えば、港区議の新藤加菜氏(31)は、2020年の都議会北区補欠選挙の際、アベノマスクをブラジャーにした選挙ポスターで「ホリエモン新党」から出馬し、ネットで大バズり。その後、「アレは風刺だったんです」などと新藤議員は語っているが、今回の候補者も「表現の自由を広く認めようと訴えるため」と説明している。

15年の千代田区議選に出馬した男性候補者が股間を隠しただけの全裸姿のポスターを貼って話題になったこともあったが、その候補者は今回の都知事選にも出馬している。

“ほぼ全裸ポスター”はしばらく波紋を呼びそうだ。

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