狙われたJAXA、複数回のサイバー攻撃、NASA・トヨタなどの情報も大量流出の可能性[新聞ウォッチ]

任期満了に伴う東京都知事選(7月7日投開票)が、きのう7月20日告示された。きょうの読売、毎日、産経、東京の各紙の1面トップは、「都知事選最多56人立候補、小池都政の8年問う」などと大きく取り上げているが、このうち、朝日の1面トップはサイバー攻撃による大量の情報流出という安全保障関連の気掛かりなニュースを特報している。

太陽光から有人月面探査用の電気や酸素を供給、ホンダとJAXAが研究開発契約を締結

朝日によると、中国系とみられるハッカー集団に集中的に狙われたのは、ロケットや人工衛星などの開発を中心に日本の宇宙研究開発の中核を担う国立研究開発法人のJAXA(宇宙航空研究開発機構)。不正侵入の痕跡が確認されたのは2023年6月と、24年に入ってからの複数回。調布航空宇宙センター内の研究用ネットワークや、JAXAの業務用ネットワークなどが狙われたという。いずれも外部のインターネットから組織内ネットワークに接続するためのVPN(仮想専用線)装置の欠陥を突かれたそうだ。

昨年から今年にかけて複数回のサイバー攻撃を受けた結果、機密指定を含む流出の可能性のある情報のファイルは1万以上で、JAXAと秘密保持契約(NDA)を結んでいた米航空宇宙局(NASA)やトヨタ自動車、防衛省など外部機関の情報も含まれていたとも伝えており、ハッカーによる不正閲覧の被害がどこまで及んでいるのかも気になるところだ。

2024年6月21日付

●都知事選に最多56人、告示、都政継続・刷新問う (読売・1面)

●JAXA機密、大量流出か、昨年からサイバー攻撃複数回、NASA・トヨタの情報も (朝日・1面)

●デンソー社長、リコール陳謝、株主総会 (毎日・7面)

●ひょう警報で自動車守って、三井住友海上が開始へ (東京・6面)

●円の国際価格過去最低に、伸び鈍い賃金、円安響く(東京・6面)

●増配企業4割過去最高、今期家計に3.6兆円流入(日経・1面)

●トヨタ、国内4工場を一時停止 (日経・15面)

●政策保有株を売却、デンソー1258億円、アイシン1117億円(日経・15面)

●車部品100社、純利益19%増、今期コスト高を価格転嫁 (日経・18面)

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