体調不良でメジャーの道も険しく…不振の続く永野竜太郎に復調気配

36歳の永野竜太郎が初優勝へ好発進した(撮影/松本朝子)

◇国内男子◇ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品 初日(20日)◇西那須野CC(栃木)◇7036yd(パー72)晴れ(観衆960人)

ちょうど1年前、永野竜太郎は初参戦した「全米オープン」で日本勢最上位の20位で終えた。約2839万円を獲得したのみならず、チャレンジャー精神で臨んだ大舞台で持ち帰ったのは「今までやってきたことができた」という手応えと充実感。そんな「また帰って来られるように」と誓ったメジャー出場への道が、今年は険しかった。

国内開幕戦「東建ホームメイトカップ」を41位で終え、第2戦の欧州ツアーとの共催大会は予選落ち。3戦目の5月「中日クラウンズ」は初日に体調不良で欠場した。「絶対に食あたり」とプレーできる状態ではなかったという。

「やりたくてもやれないということもあって、まずは体を戻すことが一番だった。(体を壊せば)やっぱり練習量が全体的に減るので」。約3週後には、全米オープンの日本地区予選会も控えている。まずは、体を万全な状態に戻すため回復に努めた。

今年は海外メジャー切符を手に入れられなかった(撮影/松本朝子)

しかし、3枠を争う予選会は一日36ホールを回り切ったものの、出場切符には遠く手が届ない2オーバー。「全英オープン」の日本予選会を兼ねる「ミズノオープン」も予選落ちを喫した。「全部だめ。そういう意味では最初の方にモチベーションが上がるような試合は終わったので、今はとりあえず普通に」。気持ちを切り替え、ショット練習に集中してきた。

そんなフラットな精神状態も、徐々に調子を上向かせているのか。3試合連続予選落ちの中で臨んだ今週は、トップと1打差の2位発進。1イーグル、6バーディ、今季自己ベストの「64」をマークし、8アンダーの好スタートを切った。

ようやく求めるスイングスピードに戻ってきた(撮影/松本朝子)

「ここ2、3週間になってだいぶショットスピードが戻ってきた。ちょっと落ち着いてゴルフができているのかな」。念願のツアー初優勝に向けて「あした以降も一日、一日を頑張る」と、残り3日間も堅実なプレーでピンを攻めて行く。(栃木県那須塩原市/石井操)

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