海自の多機能フリゲート艦 護衛艦「あがの」引き渡し 三菱重工長崎造船所

護衛艦「あがの」に乗り込む海自隊員=長崎市、三菱重工業長崎造船所

 三菱重工業長崎造船所で建造された海上自衛隊の護衛艦「あがの」(3900トン)が20日、防衛省に引き渡され就役した。新型の多機能フリゲート艦(FFM)で第14護衛隊(京都府舞鶴市)に配備される。
 2022年に就役した「もがみ」型の6番艦で、全長133メートル、全幅16.3メートル。船体をコンパクト化し、乗員は従来の護衛艦に比べて半数の約90人に省力化した。平時の警戒監視に加え、有事の際には対潜戦、対空戦、対水上戦のほか、対機雷戦機能も併せ持つ。5月に就役した5番艦と合わせた建造費は約943億円。
 長崎市飽の浦町の同造船所長崎工場であった引き渡し式には関係者約100人が出席。酒井良海上幕僚長が艦長の藤原明永2等海佐(46)に自衛艦旗を授与し、艦尾に掲げられた。
 もがみ型は全12隻を三菱重工業が順次建造。長崎では今後5隻の引き渡しを予定している。

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