米大学卒業の外国人、永住権取得すべき トランプ氏提案

Alexandra Ulmer Gram Slattery

[20日 ロイター] - トランプ前米大統領は20日公開されたポッドキャストで、米国の大学を卒業する外国人は国内に滞在できるよう自動的に永住権を取得すべきとの考えを示した。移民を巡る同氏の強硬な姿勢に矛盾する提案となった。

ハイテク投資家らが司会を務めるポッドキャスト番組「All-In(オールイン)」で、エンジェル投資家のジェーソン・カラカニス氏はトランプ氏に対し、米国は高度な技能を持つより多くの労働者を合法的に確保できるようにする必要があると述べ、対応を約束してほしいと訴えた。

トランプ氏は「約束する」と応じ、「同感だ。そうでなければ約束しない。大学を卒業したら、卒業証書の一部としてこの国に滞在できるグリーンカード(永住権)を自動的に取得すべきだ。短大も含む」と述べた。

不法入国者やオーバーステイ(超過滞在)の人を含む全ての外国人について述べたのか、それとも学生ビザ保持者のみに言及したのかは不明。

トランプ陣営は「米国史上最も厳格な審査」を経て「米国に大きく貢献できる最も有能な卒業生」のみが滞在可能になると述べた。

トランプ氏は大統領在任中、米企業が就労ビザ「H1B」で高度な技能を持つ外国人労働者を雇用することを制限する措置を講じた。また、今年の大統領選に勝利すれば幅広い規制を導入すると表明している。

<ウクライナ派兵を排除>

ウクライナに米軍を派遣しないと約束するか問われると「保証する。派兵はしない」と明言した。

ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟に向けた環境整備に懐疑的な姿勢も示した。

中絶の権利については、全米で一律に禁止することは支持しないと改めて述べた。

© ロイター