「戦争の惨禍を二度と繰り返さない」と木原防衛相 沖縄・慰霊の日を前に 「抑止力の向上が県民の安全につながる」

 【東京】木原稔防衛相は21日午前の記者会見で、23日に沖縄の「慰霊の日」を迎えることについて「戦没者の御霊(みたま)に哀悼の誠をささげるとともに、国の安全保障を預かる一人として、戦争の惨禍を二度と繰り返さないことを誓いたい」と述べた。

 一方、木原氏は「わが国は戦後、最も厳しく複雑な安全保障環境に直面している」と強調。沖縄を含む南西地域の防衛体制強化は「力による一方的な現状変更や試みを許容しないとの意思を示し、抑止力・対処力を高めることで県民や国民の安全につながる」とした。

 部隊配備などは「大規模災害や国民保護における対応の迅速化につながる」と主張した。

 空港や港湾など公共インフラの整備や、武力攻撃を想定したシェルター(避難施設)の確保など、政府全体の取り組みを「丁寧に検討、調整していく」との考えも示した。

 防衛力強化に向けた施策に関して「さまざまな機会を通じ、地元の皆さまに対する丁寧な説明や適切な情報提供を実施する」と述べた。

慰霊の日に向けて、見解を述べる木原稔防衛相=21日午前、防衛省

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