「うちにマッチする」バレー日本代表ミドル獲得で高まる期待 久光スプリングス酒井監督が〝10冠〟意欲【Vリーグ女子】

公開練習後、報道陣の取材に応じる久光・酒井新悟監督(撮影・柿森英典)

バレーボールVリーグ女子1部(V1)の久光スプリングス(7月からSAGA久光スプリングス)の酒井新悟監督(54)が、10月開幕の新リーグ「SVリーグ」元年となる2024~25年シーズンも指揮を執る。20日にサロンパスアリーナ(佐賀県鳥栖市)で報道陣に練習を公開。「地元佐賀での国スポ(国民スポーツ大会)と新しいリーグ…特別なシーズンになる。地元に根付くためにも(国スポで)優勝して、SVリーグで『初代女王』になりたい」と誓った。16~17年シーズンから率いる酒井監督は就任9季目。

酒井監督によると、スプリングスを率いての優勝回数は国体、天皇杯・皇后杯全日本選手権、Vリーグが各3回ずつ。「(通算)10回目を目指して」との言葉に力がこもった。新キャプテンには33歳のチーム最年長セッター、栄絵里香を指名。「通常ならば若手にどんどんシフトしていくべきなのかもしれませんが、あえてここは一度キャプテンを経験している栄にして、勝ち切っていきたい。本人も強い気持ちでやってくれるということだったので」と説明した。

濵松明日香(埼玉上尾メディックスに移籍)らが抜けたミドルブロッカーは、日立Astemoリヴァーレを退団した女子日本代表の渡邊彩(33)を獲得。「攻撃的で得点能力の高い選手で、うちにマッチするのでは」と期待を寄せた。また、大阪・金蘭会高から加入した井上未唯奈(18)についても言及。「ミドルの(片足で踏み切る)ワンレッグもいいものがありますし、ライト側からの攻撃もいい。サーブレシーブも頑張って練習しているので、もしかしたら(将来的には)レフトの方でもいう可能性を秘めている面白い選手」と、潜在能力の高さを認めた。

シーズン開幕に向けての強化ポイントは、ここ数年来のテーマでもあるサーブからのトータルディフェンスの構築とフィジカルアップ。28日から30日まで行われるV・サマーリーグ西部大会(熊本市の熊本県立総合体育館)は若手主体の11選手で臨み、木場田和希コーチ(36)が監督を務める。
(西口憲一)

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