夏のトナカイはどんな姿? 赤ちゃんも続々誕生 

北海道北部の幌延町には、トナカイを40頭あまりも飼育している施設があります。冬場は多くの観光客でにぎわうトナカイの牧場ですが、夏場はどんな様子なんでょうか?
幌延町トナカイ観光牧場の江坂文昭さんは、牧場でトナカイの飼育に携わっています。夏にかけての時期はトナカイの出産シーズンが終わり、お母さんトナカイの産後の回復や赤ちゃんトナカイたちの世話に加え、設備の修理に忙しい毎日を送っています。

この時期の牧場には、かわいい赤ちゃんトナカイがたくさんいます。今年は5月6日に初めての赤ちゃんが生まれ、オスが2頭、メスが6頭のあわせて8頭が生まれました。赤ちゃんのうち6頭は見学通路からみることができるそうです。
トナカイ観光牧場ができるきっかけになったのは1989年。10頭のトナカイをフィンランドから輸入した愛好家がいて、トナカイを育てるのに最適な場所を探していて幌延町にたどりつきました。その後、町が1995年に50頭を購入して牧場をオーブンさせました。
トナカイといえばクリスマスシーズンの動物という印象が強いですが、飼育員の江坂さんは雪のない時期ならではの見どころもあると話してくれました。
「夏の観光牧場の魅力はなんといってもオスたちの大きなツノです。今は袋ヅノといわれる状態で皮とむくげにおおわれていて内部は血液が循環しています。8月終わりから9月中頃にかけて、皮とむくげが抜けて硬いツノのようになります」

5月に生まれた赤たゃんたちも元気に動き回り始めます。立派なツノが生え、赤ちゃんがトナカイらしく成長する姿を見られるのは、この時期だけ。幌延町で全国でも貴重な「夏のトナカイ」に出会ってみませんか。

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