猛暑にも気高く 中尊寺ハス開花 きょう「夏至」

早朝から淡紅色の花を咲かせている「中尊寺ハス」=平泉町平泉字倉町地内

 21日は二十四節気の「夏至」。北半球では1年のうちで日の出から日没までの時間が最も長くなる。

 夏本番を思わせる暑さが続く中、平泉町平泉字倉町地内にある広さ約3アールの湿田で「中尊寺ハス」が例年より早く開花した。

 同寺金色堂内に安置されている奥州藤原氏4代泰衡の首おけから見つかったハスの種子を800年ぶりによみがえらせたもので、地元第11区町内会が東日本大震災犠牲者の鎮魂と復興の象徴にしようと2017年に同寺から20株を譲り受け毎年花を咲かせている。

 近年は猛暑の影響で成長が早まり、今年もすでに20輪近くが開花。ハスは早朝開いた花が昼に閉じるのを繰り返し4日で花びらを散らすのが特徴で、浄土世界をほうふつとさせる淡紅色の気高い姿が通勤、通学中の町民を楽しませている。

© 岩手日日新聞社