目の前で生徒が下敷きに… 大村城南高の卒業生2人、冷静な対応で善行表彰 長崎  

表彰を受けた白石さん(右)と高柴さん=東京都内(長崎県立大村城南高提供)

 長崎県立大村城南高(大村市久原1丁目、中小路尚也校長)の卒業生2人が通学中に目の前で起きた交通事故に落ち着いて対応したとして、一般社団法人日本善行会(東京)の本年度春季善行表彰を受けた。
 同校によると、受賞したのは今春に卒業した白石ゆりかさん(18)と高柴紗羅さん(18)。昨年12月、同校の別の生徒が通学中、同市内で信号待ちしている際に車に衝突され、横転した車の下敷きになる事故が起きた。当時高校3年だった2人は偶然目の前で事故を目撃。警察への連絡や救急車の手配、事故後の現場検証に立ち会うなどした。
 同校は2人の素早い対応がなければ被害がさらに大きくなっていたと判断。「恐怖心に打ち勝ち冷静に対応した」として善行表彰に推薦し、受賞が決まった。
 2人は今年5月、東京の明治神宮参集殿で開かれた表彰式に出席。同校によると、高柴さんは「看護の授業などで応急処置を習っていたのですぐ対応できた。貴重な経験になった」、白石さんは「式には幅広い年代の方が出席し、被災地で活躍した方などたくさんの表彰があった。今回の経験を生かし社会に少しでも貢献したい」と話したという。

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