キレキレのドリブルでイタリア守備陣を粉砕! ニコ・ウィリアムズ「1対1は僕の得意分野」

EURO2024・グループB第2節が20日に行われ、スペイン代表はイタリア代表を1-0で下した。試合後、スペイン代表のFWニコ・ウィリアムズ(アスレティック・ビルバオ)が『UEFA.com』を通して自身のパフォーマンスを振り返った。

スペイン代表は試合の立ち上がりから主導権を握り、数々の決定機を作っていく。特にニコとFWラミン・ヤマル(バルセロナ)の“両翼”は、ドリブルでの仕掛けで違いを見せつけただけでなく、自らがフィニッシャーとなってゴールに迫る場面も構築。ニコは開始2分のドリブル突破でMFペドリ(バルセロナ)のシュートチャンスを生み出すと、10分には中央のスペースへ走り込んでヘディングシュートを放つなど、攻撃の中心として躍動した。

チームはなかなかGKジャンルイジ・ドンナルンマ(パリ・サンジェルマン/フランス)の牙城を崩せなかったものの、55分にはニコが左サイドを縦に破り、中央へ低弾道のボールを折り返すと、これがオウンゴールを誘発。その後もニコはカットインからクロスバー直撃のシュートを放つなどチャンスを作ったが、追加点を奪うことはできず。それでも、最後までパーフェクトな試合運びを見せたスペイン代表が、2連勝でグループB首位通過を決めた。

同試合のプレイヤー・オブ・ザ・マッチにはニコが選出。UEFA(欧州サッカー連盟)のテクニカル・オブザーバー・パネルは、「彼はボールを持つたび、イタリア代表の脅威となった。どの1対1の場面でも常に積極的だっただけでなく、守備の場面でも良いボール奪取があり、堅実だった。ゴールを演出したのはもちろんのこと、後半にはクロスバー直撃のシュートも放った。総じて素晴らしい個人技を見せつけた」とその活躍ぶりを称えている。

試合後、ニコは「非常に難しい試合になることはわかっていたけど、自分たちが何をすべきかもわかっていた」と振り返ると、「全体的に試合を支配することができたと思う。イタリア代表は素晴らしいチームだけど、僕らはとても良いプレーをしたし、勝利に値した」との言葉で試合を総括した。

自身のパフォーマンスについても「今夜はとてもうまくいったし、チームメイトにも助けられた。1対1は僕の得意とするところでもある。初めて仕掛けた場面で相手を抜き去ることができれば、その後は楽になるものさ」と言及。現状の課題にも触れながら、次のような言葉で自身の活躍が勝利に繋がったことを喜んだ。

「スペイン代表としてプレーするようになってから、最も完成度の高いプレーができた。この調子を続けて、少しでもチームの力になれたらと思っている。僕は試合の流れの中で、ボールをキープすることはあまり得意ではない。もちろん克服することを目指してはいるけど、今日は強みが結果につながって本当に嬉しい」

「このようなレベルでプレーすることをずっと夢見てきたんだ、EUROの舞台でプレーし、POTMを受賞するような活躍を見せることをね」

また、「この大会に全神経を集中させている」というニコは、チームを率いるルイス・デ・ラ・フエンテ監督に対しても「僕を信頼してくれる監督のために、自分にできる限りのすべてを尽くしているんだ」と信頼を口にする。“ラ・ロハ”のチームメイトからも、試合後のロッカールームでは称賛の言葉をもらったらしいが、「彼らの能力あってこその今日のパフォーマンスだ。僕の能力を引き出してくれたことに感謝したい」と話した。

加えて、同じアスレティック・ビルバオに所属しており、代表レベルではガーナ代表を選択した兄のFWイニャキ・ウィリアムスからも「テキストメッセージが届いていた」とのこと。「兄さんだけでなく家族のみんなも、僕と同じようにこの試合を楽しんでくれていたなら嬉しいね」と語った。

イタリア代表戦を勝利で飾ったスペイン代表は、24日に控えた第3節で、アルバニア代表と対戦する。

【ハイライト動画】主導権を握り続けたスペインがイタリア撃破!

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