マックメカニクスツールズ 「ROCLINE GARAGE」誕生 「サービス体制を整え、ブランドを創っていく」

マックメカニクスツールズ(株)(神奈川県横浜市、代表取締役・清水正喜CEO)はこのほど大阪府四條畷市に、同社やグループ会社が取り扱う銘柄の商品を一挙に集約した「ROCLINE GARAGE」(ロクリンガレージ)をオープンした。MAC TOOLSの販売代理店向けの研修やメカニック・エンジニアに向けた販売も兼ねており、今後は同ガレージを拠点に周辺地域や近畿エリアに向けてMAC TOOLS銘柄を中心に訴求していくという。

近畿圏でハンドツールやケミカル銘柄発信

今回オープンしたロクリンガレージの名称は、マックメカニクスツールズや関連会社が取り扱う商品のユーザーが二輪と四輪を所有する人が多いことに由来。二輪と四輪、合わせての“ロクリン”であり、ロゴも6つの輪で表現している。

店舗を拠点に近畿圏でブランドを築いていくという清水氏

マックメカニクスツールズの清水CEO

同社CEOの清水正喜氏は「二輪と四輪のユーザーは全く異なるという通説がありますが、実は私どものお客様は二輪と四輪どちらも所有している人が多く、いずれも愛着を持って大事にされている。そういう人たちが重要な顧客であり、提供できるサービスを具現化したのが“ロクリン”です。

当地の四條畷市を選んだのは周辺に機械工業や自動車関連の会社が多く、モノ作りの拠点でありメイド・イン・ジャパンの重要なエリアで、メカニックやエンジニアなどのプロフェッショナルが大勢活躍されています。

ただ、我々のビジネスはBtoBが基本なので、そうしたプロの人たちには販売代理店様を通してアプローチをしていかなければなりません。代理店の皆様には商品の技術習得や、商品が持つフィロソフィーなどを体感し理解を深めていただく必要があります。ロクリンガレージはトレーニングセンターという位置づけなのです」と、思いを込める。

一方、ロクリンガレージはリアル店舗でもあるとしている。同社のグループ会社であるプレミアム・カーケア・ジャパン(株)のウェブサイトでは以前より『六輪生活』というEコマースサイトを運営しており、商品も米国発祥のハンドツール銘柄のMAC TOOLSをメインに電動工具のDeWALT(デウォルト)、ケミカルのPermatex(パーマテックス)、欧州シェアナンバーワンのハンドツールのFACOM(ファコム)に英国発祥のカーケアケミカルAUTOGLYM(オートグリム)などを取り扱っている。

ロクリンガレージは、それらの商品を手に取って確認・購入も可能で、六輪ライフを感じてもらうための実店舗でもあるという。商品数もMAC TOOLSが取り扱うツールを収納する大型キャビネットから、オートグリムやパーマテックスのケミカルも含めると9万点近い商品を揃えている。

また、ファコム銘柄では産業用のツールも揃えており、火気厳禁の工場や作業場で用いられる防爆仕様のツールや、電気を使う現場で使われる絶縁ツールも展示する。ちなみに防爆仕様のツールは、国産ツールメーカーの10倍以上の数をラインアップしているという。広さは500坪で、商品を展示・販売するショールームとトレーニングルームを設けており、四輪車を用いた研修も行える広さを有している。

オープンに伴い同ガレージのジェネラルマネージャーに就任した野中康平氏は、近畿や中国・四国エリアのMAC TOOLSのスーパーバイザーを務めており、ガレージがオープンしたことでさまざまな取り組みが飛躍的に向上すると主張する。「これまで、MAC TOOLSの販売代理店様や新規の代理店様との打ち合わせは周辺の飲食店で行っていたのですが、ロクリンガレージが開設したことで、ここを拠点に密度の濃い打ち合わせが可能になると思います。

また、定期的に代理店様とのミーティングがあるのですが、トレーニングルームを使ったワークショップや実車、大型モニターを使った研修など活用方法が広がると思います」と述べる。

デウォルトやファコム、オートグリムなどロクリンガレージに陳列された豊富な商品を訪れた販売代理店や近隣在住のプロの人たちに見てもらうことで、高い訴求効果が期待できるとしている。ロクリンガレージ店舗での売り上げも追求してきたい、と野中氏は続ける。

店舗での売り上げも追求したいと述べる野中氏

実際に車両を使った研修をすでに想定尾しており、オープン当日はトレーニングルームに二輪・四輪向けの診断機である「TEXA」(テクサ)の四輪向けの診断機を設置し、実施に向けたトレーニングイメージを訴求していた。

テクサもマックメカニクスツールズ取扱いの銘柄で、テクサの診断機は汎用性が高く、二輪車向けのOBD-Ⅱを用いた診断機は、国内4メーカーはもちろん輸入二輪メーカーにも対応した汎用性の高さが特徴。店内で四輪に設置された診断機も汎用性の高さを挙げており、国内の四輪メーカーの純正診断機と比べて省スペースでの診断を可能にしたという。

テクサの四輪用診断機をデモで設置。車両前方に設置したモニターは、クルーズコントロール用の診断機で、テクサでラインアップしている

大阪府を拠点とし、近畿エリア全体を見据えた訴求効果を高めていくというロクリンガレージだが、さらにもう1カ所同様の施設が必要だと清水氏は説明する。「少なくともあと1カ所、合計で2カ所の研修施設が(国内に)必要です。まずはここでMAC TOOLSをメインに、代理店様に向けてサービス体制をしっかり整えていきます。そうして信頼を得ることでブランドを創っていきます。サービスが先であり、ブランドは後から築いていくものです」と強調する。

オープン初日にはRSタイチ創業者の吉村太一氏(写真左)と松原弘代表(中央)が駆け付けた
ROCLINE GARAGE

▼ROCLINE GARAGE
▽住所=大阪府四條畷市清瀧381-1
▽℡=072・876・4180
▽営業時間=11時~19時
▽定休日=土、日、祝日

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