中国初の原子力発電所による工業用蒸気供給プロジェクトが操業開始

中国初の原子力発電所による工業用蒸気供給プロジェクトが操業を開始しました。

中国国家原子力機関によると、中国初の原子力発電所による工業用水蒸気供給プロジェクト「和気1号」が19日、中国核工業集団(CNNC、原子力発電を主要事業とする中国の国有企業)傘下の中国原子力発電投資ホールディングスの田湾原子力発電所で正式に完工し、操業を開始したということです。これは、中国で原子力発電所の総合利用が単一の発電や、都市住民への暖房供給を満たすことから、工業用蒸気供給の分野に広がったことを示しています。

「和気1号」プロジェクトは、「グリーン、安全、安定、効率的」という特徴があります。プロジェクトは田湾原子力発電所の3号機と4号機で蒸気タービンシステムを駆動して発電する第2ループの蒸気を熱源とし、原子力発電所の第1ループ、第2ループ、蒸気ループの多重隔離設計を採用し、物理的に遮断された下で工業用蒸気を生成し、さらに多段階熱交換を通じて蒸気を工業用蒸気パイプのネットワークを通じて石油化学産業基地に輸送し、伝統的な石炭消費に代わり、石油化学企業の熱源と動力源の問題を解決します。

プロジェクトが完成した後、毎年480万トンの温室効果ガスの排出ゼロのクリーン蒸気が田湾原子力発電所から連雲港石油化学基地に輸送されます。これは毎年標準炭を40万トン削減することに相当します。また二酸化炭素107万トン、二酸化硫黄184トン、窒素酸化物263トンの排出を削減し、これは新規植林面積を2900ヘクタール増やすことに相当し、石油化学基地のために毎年温室効果ガスの排出指標70万トン以上を節約できます。(提供/CRI)

© 株式会社 Record China