5年前に消えたペットのロバ、野生のアメリカアカシカの群れにいた 米カリフォルニア州

ロバのディーゼルとドゥルーリーさん/Courtesy Terrie and Dave Drewry

(CNN) 米カリフォルニア州で5年前に行方不明になったペットのロバ「ディーゼル」が、野生のアメリカアカシカの群れと暮らしているのが見つかった。

ディーゼルはカリフォルニア州サクラメント郊外に住むテリー・ドゥルーリーさん一家が飼育していた。姿を消して以来、何年も行方は分からず、ドゥルーリーさんは最悪の事態を恐れていた。

ところが今年に入り、同州北部で撮影された野生のアメリカアカシカの群れにいるロバの動画が撮影され、インスタグラムに掲載された。

「やっと見つけた。元気で最高の生き方をしていた。幸せで健康でいてくれて、本当に安心した」。ドゥルーリーさんはCNN提携局KOVRにそう語っている。

ディーゼルは一家が土地管理局から引き取ったロバで、最初の数年は農場で穏やかに暮らしていた。

ところが2019年4月、散歩中に何かに驚いて走り出し、そのまま行方が分からなくなった。ドゥルーリーさん一家は何週間も捜索を続けたが、ディーゼルは見つからなかった。

この地域で猟をしていたマックス・フェネルさんがアメリカアカシカの群れを見かけたのは今年3月。群れに1頭のロバが混じっているのを見て意外に思い、動画を撮影した。ロバは群れを率い、守っている様子だった。

昨年9月に投稿された動画にも、アメリカアカシカの群れの中にいるディーゼルと思われるロバが映っていた。ロバは明るい太陽の下、幸せそうな様子でゆったりと草原を歩いていた。

寂しいけれど、ディーゼルを捕まえて連れ戻そうとは思わないとドゥルーリーさんは言う。草食動物のロバが自然の中で餌に困ることはない。動画の中のディーゼルは、仲間たちに囲まれて生き生きとして見えた。「あの子は真に野生のロバになった」とドゥルーリーさんは話している。

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