職場のお昼はコンビニの「のり弁」を食べています。「490円ならいいか」と思っているのですが、やはり自炊のほうが栄養面でもよいでしょうか…?

自炊した場合にかかる費用とは?

自炊した場合にかかる費用を見ていきましょう。今回の自炊弁当は、いちから調理するのではなく、冷凍食品を詰め合わせた場合を想定します。

詰め合わせる冷凍食品は2024年にランキングポータルサイト「gooランキング」で実施されたお弁当用冷凍食品ランキング33選のうちの上位4つのおかずを1つずつとご飯を入れると仮定します。これらを詰め合わせた場合の費用は図表1のとおりです。

図表1

Amazon公式サイト・楽天公式サイト・JA全農兵庫より筆者作成

表を見て分かるとおり、どの食品をつめても100円以下となっており、一番高くても72円という安さです。自分で料理を作る場合はさらに費用が抑えられる可能性もありますが、ただ冷凍食品を詰め合わせるだけでも300円以下に抑えられることを考えると、かなり節約効果は高いといえるでしょう。

のり弁は自炊したときよりも安いの?

のり弁をコンビニで購入する場合と自炊する場合とでの費用差を見ていきましょう。今回のり弁はセブン‐イレブンの「おかかたっぷり めんたいのり弁」と仮定します。

また自炊弁当に関しては前述した2024年にgooランキングで実施されたお弁当用冷凍食品ランキング33選のうちの上位4つのおかず(からあげ・エビグラタン・ハンバーグ・和総菜)とご飯を詰め合わせた場合を想定します。両者の食費の差は図表2のとおりです。

図表2

株式会社セブン‐イレブンジャパン・Amazon公式サイト・楽天公式サイト・JA全農兵庫より筆者作成

図表2を見て分かるとおり、自炊弁当のほうが214円ほど安くなっています。1ヶ月にすると6420円も差が開き、1年間にすると7万7040円もの差が出るのです。さらに冷凍食品の購入をスーパーなどの安売りで購入したり、より安い冷凍食品を選択したりすればさらに費用差が開く可能性があります。

節約したい場合は自炊がおすすめです。自分で調理するのが苦手だという人でも、ご飯を炊いて冷凍食品を詰めるという作業だけで簡単にお弁当が作れます。朝は弁当を作る時間がないという人でも自炊に挑戦してみるとよいのではないでしょうか。

のり弁は栄養的にはじゅうぶんなの?

コンビニののり弁は栄養的にじゅうぶんか見ていきます。結論からいうと、コンビニ弁当では必要な栄養素が不足する可能性が高いです。セブン‐イレブンののり弁には野菜がほとんど入っておらず、成分表を確認すると食物繊維は4.9gとなっています。

厚生労働省が推奨する食物繊維1日分の摂取量は、18~64歳で男性は21g、女性は18gとなっており、1食あたり6~7g摂取することが求められていますが、のり弁だと1食当たりの食物繊維の量が少なくなっています。

また1日の食塩摂取量が男性は7.5g未満、女性は6.5g未満が推奨されていますが、のり弁の食塩相当量は3.2gとなっており、のり弁だけで1日の約半分の食塩を摂取していることになります。のり弁当に野菜をプラスしたり朝食や夕食で塩分を控えたりと、バランスの良いものに変えることも可能ですが、のり弁単体でみると栄養面に偏りがあるといえるでしょう。

コンビニののり弁は自炊のときと比べて約200円高く、栄養が偏っている可能性あり!

コンビニののり弁は自炊時と比べて約214円高く、野菜が入っていないため栄養面に偏りがある可能性が高いことを解説しました。冷凍食品をただ詰めるだけでも工夫次第で節約でき、栄養面の偏りを減らすことも可能です。自炊にチャレンジしてみるとよいでしょう。

出典

gooランキング 【300人に聞いた】お弁当用冷凍食品の人気おすすめランキング33選【おかずに!】
株式会社セブン‐イレブン・ジャパン お弁当
厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書 炭水化物

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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