西村優菜はショット不満も切り替え 18番バーディを「生かせるように」

西村優菜は意地のバーディ締め。予選通過に向けて大きな一打となった(撮影:南しずか)

<KPMG全米女子プロゴルフ選手権 初日◇20日◇サハリーCC(米ワシントン州)◇6731ヤード・パー72>

最終18番を迎えたとき、時刻は夜7時半を回っていた。残り98ヤードから1メートルにつけたバーディパットを沈めると、西村優菜はフッと息をつき、空を見上げた。2バーディ・3ボギー・1ダブルボギーの「75」。長い一日が終わった。

6番パー5でバーディが先行。イーブンパーで迎えた後半10番では、スコアを2つ落とすことになる。グリーン左手前には大きな池が構えるという状況で、フェアウェイからの2打目がグリーン奥のラフにつかまった。「ついたところが難しかったというのもあって、奥の池を怖がってしまった」と3打目で乗せられず、4打目で1.5メートルにオン。だが、続くボギーパットは「いい感じに打てたけど跳ねちゃった」と夕方のポアナ芝にも影響を受けた。

「(振り返って)何を良くできるか、といわれたら難しいホールではあった。(2打目は)一つ下の番手で打って、20ヤードのロングパットが良かったのかな、とか思いながら…」。その後もマネジメントに頭をフル回転させたが、13番、15番と2つのボギー。流れをつかめなかった。

開幕前からショットは好感触だったが、この日は力を発揮できなかった。木が圧迫感を与えるコースにおいて、「自分のスイングができなかった。いい準備はできていたんですけど、その準備通りに体が動かなかった。すごくショック、残念な気持ち」と肩を落とす。フェアウェイキープ9回、パーオン10回では物足りない。

それでも、最後に刻んだバーディが、2日目、そして週末へとつながる大きなものになっていくはず。「最後の一打は大きかった。途中いいパットで耐えられたところもあったので、その一打を生かせるように、あした頑張りたい」。3オーバーはちょうどカットライン上の70位タイ。ここからひとつずつ、順位を上げていく。(文・笠井あかり)

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