【宝塚記念/データ攻略】大阪杯組2頭に「100 or 0」の明暗 穴党向け“最高の買い時”該当馬は

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今週は京都競馬場で宝塚記念(芝2200m)が行われる。春競馬を締めくくるグランプリレース。今年はフルゲート割れとなったものの、GI馬4頭をはじめとした精鋭が淀の舞台に集結した。

ここでは、過去10年からプラダリアべラジオオペラにフォーカスしたデータを取り上げる。

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プラダリアに「3.0.0.0」無敗データ

今回が6度目のGI挑戦となるプラダリア。有馬記念、大阪杯と先着を許した馬が複数出走をはたすメンバー構成から前進の見込みは薄い、との戦前評価は否めない。強調材料を見出しにくい1頭との見方が大勢を占めるなか、データ面でお伝えしたい推奨材料はこちら。

・同年の京都記念を4角2番手以下から勝利【3.0.0.0】

なんと該当馬3頭すべてが勝利。このなかには当日単勝オッズ14.2倍のラブリーデイ、同じく9.0倍のサトノクラウンなど配当妙味条件も高い馬も該当しており、関西圏の芝2200m重賞という共通点がある京都記念と宝塚記念の結びつきは極めて強くなっている。

プラダリアについて補足すると、稍重-重成績【2.0.1.0】が示すようにタフな馬場コンディションでこそ真価を発揮するタイプ。週末は雨が降る予報の京都は願ってもないシチュエーションだ。イクイノックスら強い同世代の影に隠れた実力馬の覚醒……そのタイミングは今回なのかもしれない。

■べラジオオペラにのしかかる【0.0.1.5】

プラダリアとは対照的に“0%データ”に該当してしまったのがべラジオオペラだ。前走大阪杯で待望のGI初勝利。4歳世代に囁かれている低レベル説を払拭するには申し分ないレースだったが、再度の馬券内突入に「NO」を突き付けるデータとは?

・前走大阪杯勝ち馬【0.0.1.5】

連対馬ゼロの“0%データ”に抵触。ラッキーライラックやアルアイン、GI昇格前の大阪杯からはラキシスなど、GIでの複数好走歴があった馬がことごとく馬券外に沈んでいる。前走大阪杯勝ち馬×宝塚記念の買い材料は乏しいと言わざるを得ない。

べラジオオペラについて補足すると、芝2200m以上のGIにおける4歳以上のロードカナロア牡馬の成績【0.0.0.5】もネック。現役時代の印象とは異なるステイヤータイプを輩出することがある同産駒とはいえ、GIレベルとなると“血の宿命”が浮き彫りになってしまう印象だ。京都記念では前述のプラダリアと斤量で1キロのアドバンテージがあったにもかかわらず完敗。ここで評価を上げるには至らない。

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。

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