“高いトップ”にはメリットが多いが弱点も… ネリー・コルダの「投げる」フォローでカット軌道を克服!

前傾をキープして肩をタテに回すのがポイント(撮影:田中宏幸)

重力を生かして下ろせたり、シャフトのしなりを使いやすかったりとメリットの多い『高いトップ』だが、アウトサイド・インのカット軌道になりやすいという弱点もある。カット軌道にならないためには、「フォローが大事」とプロコーチの南秀樹はいう。

「高いトップからクラブを低く振り抜くとカット軌道になります。そういう人の特徴は、下半身が止まって上体が突っ込み、肩がヨコに回っていること。ネリー・コルダのフォローを見ても分かるように、インから下ろすには肩をタテに回すことがポイントになります」
 
イメージは「前傾角度を保ったまま目標に物を投げる動き」。下半身を一緒に回しながら、右肩を低く潜らせていく感覚だ。実際にボールやヘッドカバーを投げてみると、前傾を保って肩をタテに回す感覚をつかめる。「私のスクールでインから下ろせない生徒さんには、重いメディシンボールを投げてもらうこともあります」。重い物は上半身だけで投げられないため、下半身が動いてくる。

「年齢が高くなるほどトップはどんどん低くなっていきます。それが飛距離の落ちる原因の1つ。今からすぐに大きな高いトップを作る練習をしてほしいですね」。ネリーのような高いトップで飛距離を伸ばそう。
 
■南秀樹
みなみ・ひでき/74年生まれ。香川県出身。プロゴルファーである父の影響でゴルフを始め、名門・香川西高校卒業後にティーチングの道へ。現在は木村彩子のコーチを務めるほか、地元の香川を中心にレッスン活動を行っている。新宿中央クリニック所属。

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●低いトップからクラブを寝かせて下ろす『シャローイング』を取り入れているプロは多い。しかし、プロコーチの南秀樹は「アマチュアがやると右プッシュやシャンクが出ます」と警鐘を鳴らす。関連記事の【ネリー・コルダの“高いトップ”なら、シャフトのしなりが使える!】では、オーバースイングにならない『高いトップ』の作り方を南が詳しく解説している。

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