いしかわ動物園、四コマ漫画に 獣医師、絵日記ふうに描く

飼育活動をつづった四コマ漫画本を紹介する北川獣医師(左)=能美市のいしかわ動物園

 いしかわ動物園(能美市)は21日までに、飼育活動や展示動物を紹介する四コマ漫画本を作製した。ゾウやライオンなど人気動物14種と、能登半島地震で被災したのとじま臨海公園水族館(七尾市)から引き受けたペンギンやカワウソなどの生態を、園の獣医師が絵日記仕立ての軽妙なタッチで描いた。動物の生態に加え、飼育の日常や裏側を分かりやすく伝え、ファン獲得につなげる。

 10月で開園25周年を迎える県内唯一の動物園をより身近に感じてもらおうと企画。「4コマ絵日記&動物のひみつ」と題したB5判のオールカラー38ページで、絵を描くのが趣味の北川和也獣医師(52)が「じゅーい╋きたがわ」のペンネームでまとめた。

 園の季刊誌で掲載している動物の飼育活動を絵日記調にまとめた4コマ漫画を見開きページの右側に掲載。ユキヒョウがお気に入りの女性飼育員に連続ジャンプを自慢げに見せる様子や、1日に70キロものふんをするアジアゾウやコビトカバの飼育方法の改善、キリンの健康管理に励む飼育員の姿を描いた。

 見開きページ左側では生態や豆知識を解説。ライオンは丸太に爪を引っかけて長さを整える一方、親指はうまくとげないため園で爪切りをすることがあるほか、丸い体形のアザラシは皮下脂肪で厚く覆われ、全身保温マットのように包まれて寒さに耐えられることなどを説明している。

 飼育員から情報を集め、約5カ月かけて作った。北川獣医師は「生態や個性はもちろん、動物の心の健康を重視した飼育管理にも取り組んでいることを知ってもらいたい」と話した。限定300冊を園内の売店で税込み500円で販売する。

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