山間にドーム型の建物出現 子育て中の夫婦の目的は?「長野に来て心地いい風を感じた」【長野・伊那市】

伊那市の山間にあるこのドーム型の建物が地元で話題になっています。建てたのは子育て中の夫婦!目的は…地域おこしです。

ひときわ目を引くドーム型の謎の建物。大きな窓ガラス越しにかすかに人が見えます。
この建物は一体?

ここは美容室。12日にオープンしたばかりです。
窓の外、眺望を望みながらヘアカットが進んでいきます。

■客
「最初何ができるか不思議だった。何か施設かなみたいな…」

店主は鍜治超雲(かじ・ちょううん)さん。妻の紗妃さんと店に立ちます。
1歳の息子も一緒です。
なぜ、ドーム型なのでしょうか?

■鍜治超雲さん
「幾何学…三角のフレームがつながって球体になって建物になっている形が好きで、結局…こういう感じになっちゃいました」

鍜治さん夫婦は4年前まで東京で美容師として働いていました。
移住の決め手は子育ての環境です。

■鍜治紗妃さん
「信州の山保育をテレビで見て、保育園に行くと山に連れて行ってくれて外で遊ばせてくれると聞いて(移住を)決めた」

しかし、実際は……希望の保育園は園児の数が減り廃園の危機に…
「なんとかこの保育園を存続させたい」と移住への思いをより一層強くしたといいます。
店名は「Niyol(ニーヨル)」、風という意味です。

■鍜治超雲さん
「(東京から)長野に来た時に、心地いい風を感じた。オープン前には地元の人を集め内覧会を開きました。」

■紗妃さん
「美容室ですけど気軽に地元の人が立ち寄ったり、ちょっと人が集まってお話したりできるスペースになれば」

長谷の魅力を高め子どもの元気な声が響く地域に…それが鍛治さん夫妻の願い。
静かな里山に新しい風が吹いています。

© 長野朝日放送株式会社