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鳥取県倉吉市にある廃線跡の線路の間から生えてきた「ど根性タケノコ」。一方で、同じ場所にあってこれまでフォトスポットとして人気を支えてきた1本の竹が寿命を迎え伐採されることに。
21日、次世代へバトンが渡されました
のこぎりで伐採されていく枯れた1本の竹。
長らく担ってきたある役目を21日、終えました。
倉吉市関金町にある「旧国鉄倉吉線廃線跡」。
線路や旧泰久寺駅のホームなどがいまも残されていて、線路の上を歩くこともでき、人気の観光スポットとなっています。
そして、ホームからしばらく歩くと…。
まっすぐ伸びる線路に、両サイドに立ち並ぶ無数の竹。日差しがさえぎられ昼間でも薄暗く幻想的な光景が広がります。
SNSで話題となっていたところ「日本一美しい廃線跡」としてテレビで紹介されさらに注目を浴び、いまでは、年間1万人以上が訪れるといいます。
なかでも、レールの間に生えている2本の竹は通常ではありえない光景として人気の撮影スポットとなっています。
観光客
「人工的なもののところに自然のものが入り込んでるといのが、すごいかっこいいですね」
こうして廃線跡の人気を支えてきた2本の竹ですが…。
そのうちの1本が寿命となり21日、ついに伐採されました。
しかし、きっと安心してこの引退の日を迎えたに違いありません。
そのわけは…
記者 安松裕一
「2本の竹から10メートルほど離れたこちら、線路の間から新しい竹が生えてきています」
そう、後を継ぐ新たな竹が生えてきたんです!
今年4月、観光協会の職員が線路の間から生えているタケノコを発見。
線路の下には50センチほど砂利が敷き詰められていて、なかなかタケノコが生えてこないため、観光関係者は半ばあきらめていたと言います。
倉吉観光MICE協会 塩川修さん
「正直びっくりっていうのと、やっぱり嬉しさがすごかったですね」
人に踏まれないよう養生をして見守り、2か月で高さ15メートルほどの立派な竹に成長。
21日は、枯れた竹を伐採し新たな竹の養生を外す世代交代セレモニーが開かれました。
廃線跡の新たなシンボルとして多くの人に親しんで欲しい。
地元の小学生が考えた「たけちよ」という愛称がつけられ、キャラクターもお披露目されました。
倉吉観光MICE協会 塩川修さん
「線路の間から生えるということが、なかなか厳しい環境ということもあり、無事に育ってくれるかヤキモキしながら、2、3日に1回ぐらい様子を見に来て、まるでわが子を見守る気分でやってきました。たくさんの観光客に来ていただいて、たくさん見ていただきたい、そんな気持ちになりました」
バトンを受け継いだ期待の新星。
これから多くの観光客の旅の思い出作りに一役買うことになります。