大坂なおみ、ケルバー、ウォズニアッキ、ラドゥカヌ、四大大会優勝経験者4名が「ウインブルドン」主催者推薦枠で出場へ!<SMASH>

7月1日に開幕する今季3つ目のテニス四大大会「ウインブルドン」(7月1日~14日/イギリス・ロンドン/芝コート)の本戦ワイルドカード(主催者推薦)が、6月19日に発表された。女子シングルスでは、元世界1位の大坂なおみ(現世界ランク113位)やアンジェリーク・ケルバー(同224位/ドイツ)、キャロライン・ウォズニアッキ(同114位/デンマーク)、エマ・ラドゥカヌ(同338位/イギリス)と、4人の四大大会優勝経験者らが選出されている。

4度のメジャー制覇を誇る大坂と、ウインブルドンを含むメジャー3度優勝のケルバーは、今シーズンの始めに産休から復帰。昨年夏から戦列に戻ったウォズニアッキと合わせ、3人が出産後の長期休養からのカムバック組だ。

復帰後の大坂はしばらく早期敗退が続いていたが、2月の「カタール・オープン」で準々決勝に進出、5月の「イタリア国際」でベスト16進出と徐々に勝利を増やしてきた。「全仏オープン」では2回戦で敗れたものの、優勝したイガ・シフィオンテク(ポーランド/同1位)との大熱戦では元女王の力を改めて証明。

また芝のシーズンで大坂は、開幕戦の「リベマ・オープン」で準々決勝に進出している。果たして1回戦で敗れた2019年以来となるウインブルドンで、自己最高の3回戦進出を越えることができるか。
優勝した2018年を含め、2度も決勝の舞台に立った元女王ケルバーにとって、ウインブルドンはもっとも得意な四大大会だ。復帰後はまだ波があるものの、WTA1000大会「BNPパリバ・オープン」と「イタリア国際」で各々ベスト16入り。芝シーズンの初戦となった開催中の「エコトランス・女子オープン」では、1回戦でリンダ・ノスコワ(チェコ/同28位)に敗退している。

2018年の「全豪オープン」を制したウォズニアッキは、昨季、復帰後3大会目だった「全米オープン」で4回戦、今季も「BNPパリバ・オープン」で準々決勝進出と、簡単ではない産後キャリアを順調に進めてきた。ただ、「イタリア国際」や「全仏オープン」でワイルドカードを得られず、父でコーチのピョートル氏がカードの運用について批判。テニス界に貢献した選手の復帰サポートを訴えていたなかでのウインブルドン選出となった。

もうひとりのカードを得た四大大会優勝者はラドゥカヌだ。イギリスの女子選手として1977年のバージニア・ウェイド以来のメジャー覇者となったのが2021年「全米オープン」。その後はケガに苦しみ、複数回の手術を経て今シーズンから復帰していた。先週の芝シーズン開幕戦「ロスシー・オープン」で準決勝まで勝ち上がっている。

なお、上記4人の他にワイルドカードが与えられたのは、元38位のヘザー・ワトソン(同50位)、「ロスシー・オープン」で準々決勝に進出したフランチェスカ・ジョーンズ(同218位)、そして日本国籍でイギリス協会所属の宮崎百合子(同147位)という地元勢だ。

構成●スマッシュ編集部

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