「穏やかな慰霊の日を」望む声も…全戦没者追悼式、会場は厳戒態勢 首相ら参列 沖縄

沖縄全戦没者追悼式の会場となる「平和の丘」モニュメント(資料写真)

 23日の慰霊の日に糸満市の平和祈念公園で開かれる沖縄全戦没者追悼式は、岸田文雄首相ら要人約40人が特別招待されており、県は昨年と同様、式典会場の入り口で手荷物検査や金属探知機による身体検査を実施する。昨年は、安倍晋三元首相や岸田首相の襲撃事件を受けて厳格な警備体制となり、一般参加者からは「穏やかな慰霊の日」を望む声もあった。

 県警は県外からの応援も受け、公園内外の警戒に当たる。現場に配置する警官に対しては来場者への声かけや持ち物検査などの実施も指示している。

 一方で昨年の参加者からは、警備が目立つあまりものものしい雰囲気だと指摘する声も聞かれた。

 県警の担当者は追悼のために訪れる人々への配慮を前提とした上で「警護対象者だけでなく、来園した皆さんの安全を守ることを目的としている」と述べ、理解と協力を呼び掛けた。県の担当者も「安全で静謐(せいひつ)な式典に向けた協力をお願いしたい」と呼び掛けている。

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