SEISA OSA RHEA選手がいるまち 届く声援 部署を越えて 大磯町役場勤務 針生理菜さん 大磯町・二宮町・中井町

危機管理課で防災啓発などを担当する針生さん

女子サッカーのアマチュア最高峰「なでしこリーグ」の2部に2024年シーズンから参入しているSEISAOSAレイア。多くの選手が、学業や仕事を両立させながら、競技に打ち込んでいる。

帝京平成大学を卒業し、今季、レイアに加入した針生理菜さん(23)は、大磯町の危機管理課に任期付職員として週4日勤務している。

防災啓発日々学び

学生時代にコンビニや飲食店などでアルバイト経験はあったものの、「座っている時間が長いことに慣れなくて」とぽつり。来庁者の窓口対応のほか、防災啓発のためのホームページやライブビジョンの更新、チラシの制作なども行っている。「防災啓発するとともに、自分でも調べたり、先輩に尋ねたりして学んでいます。防災知識を得ることは大切だと改めて思いましたし、責任も感じます」

茨城県つくば市出身。より良い環境を求めて、Jリーグの下部組織にあたる千葉県のクラブチームに通うサッカー漬けの日々だった。針生さんは「私は決して足も速くない地味な選手ですが、パスを回し、周りを生かすことができるプレーが持ち味」とはにかむ。中学卒業後は、「パスサッカー」を得意とするレイアのプレースタイルに共感し、星槎国際湘南高校に進学、大磯で寮生活を送った。

「大学サッカーへの憧れと、セカンドキャリアを考えて大学進学を決めた」と針生さん。大学では健康医療スポーツ学部で学び、保健体育の教員免許も取得した。「大学でパワーポイントなどを使って資料を作っていたのが、今、防災啓発の資料を作るのに役立っています」と笑う。

「アスリートらしく何でも積極的に取り組んでくれる」と先輩職員の加藤拓也さん。大磯のほか、足柄や厚木などを会場にしたホーム戦にも職員たちは駆け付けるといい、レイアの応援にもますます熱が入っている。

アウェー戦の際には平日に移動日が重なることも。「休みを取らせてもらうなど、柔軟な対応がありがたい」と針生さん。池田東一郎町長や他部署の職員から「頑張ってね」と声をかけられることもあるという。

目下の目標は一部昇格だ。「一部の試合はライブ配信がある。たくさんの人に試合を見てもらうためにもいい結果を報告したい」と意気込んだ。

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