まるで本物!身の回りの廃材から本物のようなミニチュアの店をつくる男性!その思いとは・・・【高知】

【特集・スイッチSDGs】です。国連が採択する持続可能な17の目標に向けて高知県内の取り組みを紹介します。

高知市帯屋町には身の回りの廃材からまるで本物のようなミニチュアの店を作る男性がいます。ショルダーバッグをかけたマネキンに2階にはショーウィンドウ!その大きさはというと、両手に収まるほどの小さなサイズ。そう、ミニチュアです。

手がけたのは、毎度おなじみ『おまちのミニチュア作家のりさん』こと、茨木典幸さん。のりさんは、帯屋町商店街のメガネ店で認定眼鏡士として働きながら、趣味でオリジナルのミニチュア店舗をこれまで50点以上製作。さらに2022年からは大橋通商店街の店舗を、去年からは帯屋町商店街も手掛けるようになりました。去年作られたミニ・松田果実店は、丁寧に包装された水晶文旦にブドウ型のおしゃれなランプも再現された約18分の1スケールのミニチュア店舗です。

のりさんのモットーは、なるべく身の回りの廃材を活用して作ること。例えば、店の看板を照らすライトは、廃材を本物のようなミニチュアに変身させているんです。

そんなのりさんが手がけた新作が、このほど完成したということで見せてもらうことに。高知市帯屋町商店街で古くから続く呉服店・中西呉服店のミニバージョンです。

大きさ、幅30センチ・高さ28センチ・奥行き31センチで、実際の店舗の約12分の1スケールです。ショーケースに載る小物や草履など細かなところまで忠実に再現。もちろん引き出しや棚の中身も本物そのままです。

完成までに3か月かかったというミニ・中西呉服店ですが、今回も廃材を活用しています。そのほかにも、反物には割りばしを、布にはのりさんが着ていたYシャツの切れ端を使っています。全体の材料費はなんと1000円以下。環境にもお財布にも優しいミニチュアです。

また、全体の土台は素麺の木箱。素麺の木箱をみてミニチュア店舗をひらめき、そこからさまざまな廃材を利用して作るようになりました。今では商店街の人が作品の材料に、とよく持ってきてくれるそうです。

趣味から始まったミニチュア店舗ですが、今では商店街を盛り上げるきっかけになればと考えています。

作品も商店街も楽しめるように。廃材を活用した小さな商店街はこれからも多くの人の笑顔を生み出しそうです。

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