ぎゅぎゅっと!うま味が凝縮 雲仙の温泉熱がポイント 高温で一気に蒸し上げいただく絶品の海と山の幸

長崎の知られざる街の魅力を発掘し、おすすめスポットやその土地ならではの行事・グルメを県内21市町をめぐりながら、シリーズで紹介する。今回は、食を通して街の魅力を高める「美食都市」に選ばれた長崎県雲仙市に注目した。見たらきっとあなたも食べたくなるはず!

素材は地元の魚介類

長崎県雲仙市の小浜温泉街にある長さ105メートルの足湯。「日本一長い足湯」と言われる「ほっとふっと105」から歩いて1分ほどの場所にあるのが「海鮮市場 蒸し釜や」だ。

海鮮市場蒸し釜やの店長・山下隆宗さんは小浜町出身の29歳で、父・浩一さんが10年前に開いた店で2代目の店長を務めている。山下さんの1日は食材の調達から始まる。

訪れたのは40年以上続く田中鮮魚店で、地元で水揚げされた新鮮な魚介類が並ぶ。この日はアラカブ(カサゴ)と真ダイを買った。

海鮮市場蒸し釜や 店長・山下隆宗さん:
アラカブとか真ダイはこっちのほうでは結構あがるので地元でとれるものをメインで売っていければと思っている。

推しは温泉熱を活かした蒸し料理

刺身も人気だが、店の推しは「蒸し料理」だ。

温泉を利用した蒸し釜で100度くらいの高温で一気に蒸し上げる。食材にあわせて蒸す時間を調整、ベストのタイミングを見極める。

仕入れたばかりの真ダイは7分だ。取材した記者も試食させてもらった。

テレビ長崎・小助川萌菜アナウンサー:
魚の味が濃縮されている。ふわふわでとてもおいしい。

何もつけていないキャベツも絶品メニューに!野菜そのものの素材の味をしっかりと感じることができ、噛めば噛むほどに野菜のうまみ、甘みが出てくる。

雲仙市は火山性の土壌でミネラルが多く含まれている。野菜作りに適しているとされる雲仙市の土壌では、じゃがいもなどのいも類をはじめ、キャベツやニンジンなどが生産され農業産出額は長崎県で1位を誇る(2022年度)。

自然の恵みを体感できるように、山下さんは店の内装にもこだわっている。

海鮮市場蒸し釜や 店長・山下隆宗さん:
水槽を増やし改良を加えて魅力をあげている。育ててもらった地元に感謝の気持ちを持って還元できるようにと思ってやっている。

現地だからこそ味わえる海や山、そして大地の恵み。 アツアツの食事が雲仙の魅力を発信している。

こんなまちメモ<雲仙市>

長崎県の島原半島の西に位置する雲仙市は雲仙普賢岳、有明海、橘湾に囲まれた自然と温泉と食の町。伝統野菜などの豊かな食文化が地域活性化に貢献したとして2024年の「美食都市アワード」を受賞した。

(テレビ長崎)

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