マカオ、2024年1〜5月累計のインバウンド旅客数は約1416万人…コロナ前2019年同時期の82.4%

<2024年労働節GW>マカオ半島北部に位置する中国本土との主要な陸路の玄関口・關閘イミグレーションの到着口の様子(写真:MGTO)

 マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は6月21日、今年(2024年)5月及び1~5月累計の訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)統計を公表。5月はマカオにとって最大の旅客ソースとなる中国本土で大型連休となる労働節ゴールデンウィークが含まれる。

 今年5月のインバウンド旅客数は前年同月から21.6%増、前月からも3.4%増となる269万2191人(延べ、以下同)だった。コロナ前2019年同月と比較した回復率は79.3%。

 内訳は、日帰り旅客が前年同月から27.2%増の143万0741人、宿泊を伴う旅客が15.9%増の126万1450人。平均滞在時間は横ばいの1.2日で、宿泊を伴う旅客が0.1日増延びて2.3日、日帰り旅客が横ばいの0.2日。

2024年と2023年、2019年のマカオの入境旅客数(インバウンド旅客数)推移比較表(図版:DSEC)

 国・地域別で最多だったのは中国本土からの旅客で、前年同月から25.9%増の185万6283人、全体に占める割合は69.0%。このうち「自由行」と呼ばれる個人観光旅行スキーム(Individual Visit Scheme=IVS)の旅客は6.3%増の89万3373人。第二の旅客ソースにあたる香港からの旅客は3.3%減の58万2083人、台湾からは1.2倍増の6万8971人。中国本土、台湾からのインバウンド旅客数の2019年の同月と比較した回復率はそれぞれ76.5%、78.5%、香港からはほぼ同水準まで回復。

 国際旅客ソース(中国本土、香港、台湾以外から)は74.4%増の18万4854人、2019年同時期と比較した回復率は61.3%。このうち東南アジアでは、インドネシア(1万4512人)、フィリピン(3万5852人)、マレーシア(1万5094人)で、それぞれ2019年同月と比較した回復率は115.6%、73.8%、80.2%に達した。一方、北東アジアについては韓国(3万3999人)、日本(9924人)で、回復率はそれぞれ51.7%、29.4%にとどまった。

 今年1~5月累計のインバウンド旅客数は前年同時期から50.2%増の1416万8665人、2019年同時期と比較した回復率は82.4%。内訳は日帰り旅客が67.1%増の757万2389人、宿泊を伴う旅客が34.5%増の659万6276人。平均滞在時間は0.1日短い1.2日、宿泊を伴う旅客が2.2日、日帰り旅客0.2日で、いずれも0.1日短く。

 マカオでは昨年1月初旬からアフターコロナがスタートし、インバウンド旅客の急回復が進んだ。今年については、2019年との比較でどの程度まで回復が進むか、また政府が旅客ソースのダイバーシティ化を推進する目標を掲げ、各種施策を打ち出す中、国際旅客ソースの動向が注目点となる。

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