今さら聞けない刀剣の基本に触れる!「超・日本刀入門revive―鎌倉時代の名刀に学ぶ」展、『静嘉堂@丸の内』で開催

1000年を超えるの歴史の中で、武器として用いられ、美術品として鑑賞もされてきた日本刀。刀剣を擬人化したゲーム『刀剣乱舞』などの人気も手伝い、すっかり刀剣ブームも定着しつつある。そんななか今も「どこを見ればいいのかわからない」という人も、実は少なくないのでは?

そんな人にとって入門案内ともなる「超・日本刀入門revive―鎌倉時代の名刀に学ぶ」展が、2024年6月22日(土)~8月25日(日)、東京都千代田区『静嘉堂@丸の内(静嘉堂文庫美術館)』で開催される。

『静嘉堂』所蔵の国宝・重要文化財刀剣9振が集結

『静嘉堂』では、国宝1件、重要文化財8件を含む刀剣約120振を所蔵している。本展では、 国指定文化財の刀剣9振すべてが、『静嘉堂@丸の内』に初めて一堂に会するのが大きな見どころだ。

国宝《太刀 銘 包永》、重文《太刀 銘 国光》、重文《太刀 銘 宝寿》、重文《太刀 銘 安綱》、重文《太刀 銘 髙綱》、重文《太刀 銘 行光》、重文《太刀 銘 五月六日友成》、重文《小太刀 銘 真長》、重文《短刀 銘 安吉》、これらすべてが展示される。

国宝《太刀 銘 包永》。刃長73㎝ 鎌倉時代(13世紀)。大和国最大の刀工集団・手掻(てがい)派の祖、包永による刀は大和物らしい鎬高く反り高い姿と柾目の鍛え肌、直ぐ調で二重刃がかり、華やかな変化に富む刃文が特色。

織田信長、滝川一益、直江兼続ら戦国武将たちの名刀6振も

名だたる武将たちの愛刀も勢ぞろいする。織田家重臣で織田四天王のひとり、滝川一益(たきがわかずます)(1525~1586)が、主君の織田信長より賜ったものという「滝川高綱」の太刀をはじめ、展示される6振は必見だ。

重要文化財 《太刀 銘 髙綱》。刃長66.1cm。鎌倉時代(12~13世紀) 。
附 朱塗鞘打刀拵 桃山時代(16世紀)。

重要文化財「木造十二神将立像 七軀」(鎌倉時代)を特別公開

京都の名刹、浄瑠璃寺の薬師如来坐像の眷属(けんぞく)として制作された十二神将像。『静嘉堂』で所蔵されているうちの7躯が登場。鎌倉武士たちにも支持された慶派仏師による作とされる《木造十二神将立像》7躯の存在感に圧倒されそうだ。

慶派《木造十二神将立像》のうち 丑神像。鎌倉時代・安貞2年(1228)頃。
慶派《木造十二神将立像》のうち 午神像。鎌倉時代・安貞2年(1228)頃。

開催概要

「超・日本刀入門revive―鎌倉時代の名刀に学ぶ」展

開催期間:2024年6月22日(土)~8月25日(日)
開催時間:10:00~17:00(毎週土は~18:00、第3水は~20:00)
会場:静嘉堂@丸の内(静嘉堂文庫美術館)(東京都千代田区丸の内2-1-1 明治生命館1F)
アクセス:地下鉄二重橋前(丸の内)駅から直結、JR東京駅から徒歩5分
入館料:一般1500円、大高生1000円、中学生以下無料

【問い合わせ先
公式HP https://www.seikado.or.jp/

取材・文=前田真紀

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