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早いもので新入社員が入社してから3カ月が経過しようとしています。新入社員の皆さんは、慣れない環境のなか精一杯の日々を過ごされているのではないでしょうか。
また指導に当たった諸先輩方も、パワハラやセクハラにならないよう配慮したり、自分の時代とのギャップに悩んだりなど焦燥感にかられた毎日だったのではないかと思います。
「女性のための転職サイト・女の転職type」では、働く女性361名を対象にアンケート調査をおこなったところ、今どき※の新入社員に点数つけるなら70.4点という結果になりました(2024年3月28日公表)。※今どきとは直近3年以内の新入社員
どんなところに「足りていない」と感じるのか、逆にどんなところに「優れている」と思ったのか、新入社員の皆さんはもちろん、指導にあたった諸先輩方も自身を省みながらみてみてください。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
今どきの新入社員に点数をつけるとしたら約70点
同調査によると、入社して1年目の新入社員に点数をつけてもらったところ、次のような結果となりました。
- 0〜19点…0.6%
- 20~49点…5.4%
- 50~69点…26.9%
- 70~89点…52.1%
- 90~100点…15%
平均 70.4点
※採点の条件は70点が合格点
1番多かったのは「70〜89点」で52.1%、次に「50〜69点」で26.9%、そして「90〜100点」が15%と続き、平均70.4点という結果になりました。
これは全体的に高く評価をしていると考えられます。
何が足りていない?「今どきの新入社員」に感じるところ
平均70.4%という良好な結果が出たものの、残りの29.6%は不満を感じているということになります。どんなところが不満なのか調査結果を見ていきましょう。
- ビジネスマナーの理解度…63.9%
- 理解力(自分と他者、物事との関係性を理解する力)…44.4%
- コミュニケーション能力…38.9%
- モチベーションの高さ…38.9%
- 柔軟性(意見や立場の違いを理解する力)…33.3%
- 創造力(新しい価値、方法を生み出す力)…27.8%
- ストレス耐性…27.8%
- 根性、気合い…25.0%
- パソコンスキル…19.4%
- 数値能力、分析力…13.9%
- 語学力…8.3%
- その他…25.0%
※複数回答あり
トップに出た「ビジネスマナーの理解度」と「理解力」は、経験を重ねることレベルアップが期待できると考えられるでしょう。
「コミュニケーション能力」「モチベーションの高さ」「柔軟性」は性格などが関係しているのかもしれませんが、社会人になりたてですから、これからさまざまな経験を重ねていくことで身に着けられると考えられるでしょう。
自分の新卒時代は約58点!今どきの新入社員に「スゴイ」と思うところ
今どきの新入社員に点数をつけた先輩たちに「自分の新卒1年目」だったときを思い出して点数をつけてもらったところ、以下のような結果となりました。
- 0~19点…4.7%
- 20~49%…14.7%
- 50~69点…38.8%
- 70~89点…37.7%
- 90~100点…4.2%
平均 58.2%
※採点の条件:70点が合格点
1番多かったのは「50〜69点」で38.8%、タッチの差で「70〜89点」が37.7%と続き、平均点は58.2%。
今どきの新入社員と比較すると低い結果となっており、自分に厳しく、仕事にストイックな人が多いと考えられます。
「今どきの新入社員のここがスゴイ!」と感じるところ
自分が新入社員だった頃と比較してどんなときに「今どきの新入社員はスゴイ!」と感じるのか、アンケート調査では次のような結果が出ています。
- コミュニケーション能力…52.6%
- モチベーションの高さ…47.4%
- 理解力(自分と他者、物事との関係性を理解する力)…40.0%
- 柔軟性(意見や立場の違いを理解する力)…31.6%
- パソコンスキル…26.3%
- ビジネスマナーの理解度…20.0%
- 創造力(新しい価値、方法を生み出す力)…16.8%
- ストレス耐性…16.8%
- 数値能力、分析力…14.7%
- 根性、気合い…14.7%
- 語学力…8.4%
- その他…5.3%
※複数回答あり
最も多かったのは「コミュニケーション能力」で52.6%、次いで「モチベーションの高さ」で47.4%。
前述した「今どきの新入社員の足りていないところ」ではコミュニケーション能力や柔軟性が足りないという意見もありましたが、職場によっては対話や意思疎通がしっかりできていることがうかがえます。
新入社員が先輩たちに与えるプラスの影響
新入社員に指導・教育を「与えている側」である先輩たちも、逆に「与えてもらっている」と感じることもあるようです。
どんなときに「新入社員と仕事してプラスになったこと」と思うのか調査結果を見ていきましょう。
- 教えることで業務理解が深まる…61.2%
- 新しい価値観に触れられる…58.2%
- 自分も頑張ろうという気持ちになる…40.5%
- 人が成長していく過程が見られる…38.8%
- マネジメント力が身につく…34.5%
- 雑務を任せられる…12.2%
- プラスになったことはない…8.2%
- その他…1.6%
※複数回答あり
※新入社員と仕事をしたことのない人は除く
ほとんどの先輩たちが新入社員からプラスの影響を受けていると答えていました。
新入社員への指導・教育は自分のスキルアップに、フレッシュな風に触れることは凝り固まった考えをほぐすきっかけに繋がっていると捉えているようです。
もしかすると、アンケートに協力した先輩たちの上司も、先輩たちに対して同じことを思っているのかもしれませんね。
年代別に平均年収はいくら上がる?
新入社員で働く方々も、だんだんと環境に慣れてきてキャリアを考える方もいるでしょう。
最後に年代別の平均的な年収を確認します。
国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の平均年収は458万円で、男女別にみると男性563万円、女性314万円です。
同資料を参考に、現役世代の年収を見ていきましょう。下記は1年を通じて勤務した給与所得者の全体の平均年収になります。
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【年収一覧表】男性・女性
- 20~24歳:291万円・253万円
- 25~29歳:420万円・349万円
- 30~34歳:485万円・338万円
- 35~39歳:549万円・333万円
- 40~44歳:602万円・335万円
- 45~49歳:643万円・346万円
- 50~54歳:684万円・340万円
- 55~59歳:702万円・329万円
男性は年齢とともに平均年収が上がっていくのがわかります。
女性は20歳代後半が最も高く、その後は300万円台前半を推移しています。
これはライフイベントにより働き方をセーブする女性が多いためと考えられます。
一方で、最近では共働きが主流となり、男性の育休取得など女性が働きやすい環境も整いはじめています。
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上記の一覧表を見てわかる通り、女性で年収500万以上の人は約3割となっています。
キャリアやライフプランについては長い目でみて早くから考えておきたいですね。
まとめにかえて
今回のアンケート調査では、新入社員に良い印象を持っている先輩たちは多く、同時に約9割の人が「新入社員からプラスの影響を受けている」と感じていることが分かりました。
もちろん足りないところも見受けられましたが、それは今後の課題でありストレッチゾーンです。
先輩は新入社員に、新入社員は先輩に、互いに良い影響を与え合いながら成長していける人間関係を築いていただければと思います。
参考資料
- 女の転職type「今どきの新入社員ってどう?」
- 国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」