西武に“勝てる外様監督”を招く度量はあるのか…大荒れ株主総会「改革宣言」の夜も零封負け

渡辺監督代行(C)日刊ゲンダイ

21日に行われた西武ホールディングスの株主総会が荒れに荒れた。

パの最下位街道をひた走る西武。松井監督が休養し、渡辺GMが兼任監督代行となっても負の連鎖は止まらない。

これには株主たちも激怒。「チームが緩い」「いい加減、清原を許してやれ」「山川の不祥事でグループ全体の損失はいくらか。山川に損害賠償請求はしないのか」など、出るわ出るわ、不満のオンパレードだった。

とはいえ、彼らの意見すべてが無責任な罵声というわけでもない。中でも耳を傾けるべきは、「球団OBでなくとも、勝てる監督を呼んでほしい」「外部の血を入れろ」といった声だ。

西武は1995年の東尾監督就任以降、OBが指揮を執り続けているが、コーチも含めて球団OBにこだわる必要がないのというのはもっともな意見だろう。そもそも、80年代から90年代にかけて西武の黄金時代を築いた広岡達朗、森祇晶の両監督はいずれも外様だった。

株主総会に出席した後藤オーナーは、裏金問題に揺れた2007年オフの球団改革を引き合いに、「もう一度、同じような改革をやる」と宣言した。その日の晩、西武はオリックスに散発の4安打で今季10度目の零封負け。借金26は今季最多で、32イニング無得点、3試合連続零封負けはいずれも球団ワースト記録。改革といっても、ちょっとやそっと手を入れる程度では、到底ライバル球団には追いつけない。

在野には中日を常勝球団にした落合博満氏、横浜を率いたアレックス・ラミレス氏もいるし、球団OBにもソフトバンクで結果を残した工藤公康氏など、実績がある人材は多い。本気で改革を謳うならば、彼らに声をかけてもよさそうなものだが、西武にそこまでの度量があるかどうか……。

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西武の貧打の根本原因は“激アマ”だった松井稼頭央監督だけではない。「1点を取るための策を編み出せない」のは誰に責任があるからなのか。

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