「金がなかった」強盗被害のキャッシュカード使い現金盗む 29歳の男2人を逮捕 軽乗用車で水戸にいるところを発見される 修理業者のふりし、団地でキャッシュカード奪われた強盗事件にも関与か

埼玉県警察本部=埼玉県さいたま市浦和区高砂

 他人名義のキャッシュカードを使用して現金を引き出したとして、埼玉県警捜査1課と熊谷署は19日、窃盗の疑いで、男2人を逮捕した。捜査関係者によると、キャッシュカードは18日に熊谷市内で発生した住宅強盗事件の被害品で、2人が事件への関与をほのめかす供述をしていることから、同課などが関連を慎重に調べている。

 逮捕されたのは自称神戸市北区西大池2丁目、塗装工の男(29)と、住居不定、無職男(29)の2人。

 逮捕容疑は共謀して、18日午後3時半ごろ、熊谷市新堀新田地内のコンビニ店に設置されたATMで、不正に入手した他人名義のキャッシュカード1枚を使用して現金13万9千円を引き出し窃取した疑い。県警は共犯事件のため、認否を明らかにしていない。

 同課によると、直前の同日午後3時ごろには、同市新堀地内の団地に住む無職女性(77)方に男2人が押し入り現金やキャッシュカード2枚を奪う強盗事件が発生。女性が「男2人がドアの修理業者を装い家に入ってきた。口をふさがれ、キャッシュカードを持っていかれた」と110番し、県警が捜査していた。現金の引き出しに使用されたキャッシュカードは同事件の被害品だったという。

 周辺の防犯カメラの精査によって、2人が軽乗用車で移動していたことが判明。19日午後、水戸市内の洗車場にいるところを県警に発見され確保されていた。

 捜査関係者によると、2人は住宅強盗事件についての犯行をほのめかす供述をしており、「金がなかった」などと話しているという。同課などは県外でも同様手口の事件が発生していることから、関与の可能性などについても調べる。

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