平和と命の大切さ知って 国際支援NPO、ウルスラ高で訴え

自身の体験談をもとに、平和の大切さと命の尊さについて熱弁する桑山紀彦さん

 世界の紛争・貧困地域で支援活動を行う特定非営利活動法人(NPO法人)「地球のステージ」(神奈川県海老名市)代表で、精神科医の桑山紀彦さん(61)による講演会が18日、八戸市の八戸聖ウルスラ学院中学・高校(里村智彦校長)で開かれた。映像や音楽を交えた講話を通じて、全校生徒565人に平和の大切さや命の尊さを伝えた。

 桑山さんは山形大医学部を卒業後、ソマリアやパレスチナ自治区ガザなど、世界各地で医療支援や救援活動に従事。毎年同校で講演を行っており、今回が20回目となる。

 桑山さんは現地で撮影した写真や映像を交え、自身の体験談を紹介。平和へのメッセージを込めたオリジナル曲を歌い上げると、会場からは温かな拍手が送られた。

 講演後は、生徒との座談会も実施。生徒からの「現地の人と接する上で心がけていることは何か」との質問に対し、「相手から何かを学ぼうという姿勢と、言葉の壁を気にしないことが大切。そこから国境を越えたつながりが生まれる」と話した。

 フィリピンで医療ボランティアに参加した経験を持つ高校2年の岩間咲樹さん(16)は「将来は桑山さんのように、世界中の貧しい人、困っている人を助けられる仕事に就きたい」と目標を語った。【全文】

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