ボーイング新型宇宙船「スターライナー」地球帰還は6月26日以降の予定

アメリカ航空宇宙局(NASA)とBoeing(ボーイング)は2024年6月18日付で、Boeingの新型宇宙船「Starliner(スターライナー)」による有人宇宙飛行ミッション「Crew Flight Test(CFT)」の一環として国際宇宙ステーション(ISS)に滞在しているNASAの宇宙飛行士2名について、日本時間2024年6月26日以降にISSを離れて地球へ帰還する予定であると発表しました。【最終更新:2024年6月21日14時台】

【▲ 国際宇宙ステーション(ISS)に係留中の宇宙船「Starliner(スターライナー)」。2024年6月13日撮影(Credit: NASA)】

StarlinerはSpaceX(スペースX)の宇宙船「Crew Dragon(クルードラゴン)」とともにNASAのCommercial Crew Program(コマーシャルクループログラム、商業乗員輸送計画)のもとで開発がスタートした有人宇宙船です。これまでに2回の無人飛行試験が実施されており、今回のCFTミッションは開発の最終段階となる有人飛行試験の位置付けです。

アメリカ・フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地から日本時間2024年6月5日に打ち上げられたStarlinerは、日本時間同年6月7日にISSへドッキングすることに成功。Starlinerに搭乗していたNASAのBarry Wilmore(バリー・ウィルモア)宇宙飛行士とSunita Williams(スニータ・ウィリアムズ)宇宙飛行士はISSに滞在している第71次長期滞在クルー7名との合流を果たしました。

NASAによると、CFTのStarlinerは日本時間2024年6月26日11時10分以降にISSを離脱し、早ければ日本時間同日17時51分頃にアメリカ・ニューメキシコ州のホワイトサンズ宇宙港に着陸する予定です。2024年6月10日付のBoeingの発表によると、軌道上のStarlinerでは姿勢制御システム(RCS)で使用されているヘリウムの配管の5か所からわずかな漏れが検出されているものの、通常の飛行でドッキング解除から帰還までにかかる7時間の飛行時間に対して発表時点で70時間分のヘリウムが残っており、余裕をもって帰還時の飛行を支えられると判断したということです。

Source

  • NASA – NASA’s Boeing Crew Flight Test
  • Boeing – Mission Updates

文・編集/sorae編集部

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