タクシー運転手銃撃 男を起訴 「金に困っていた」借金をしていることを確認 川口で料金支払わず発砲

タクシー銃撃男起訴、強盗殺人未遂罪で地検

 埼玉県川口市幸町3丁目の路上で5月29日、タクシー運転手の男性=当時(72)=が拳銃で撃たれ重傷を負った事件で、さいたま地検は21日、強盗殺人未遂と銃刀法違反(発射)の罪で、川口市栄町3丁目の男(68)をさいたま地裁に起訴した。裁判員裁判で審理される。

 起訴状などによると、男は5月29日午後11時半ごろ、東京都北区のJR赤羽駅付近で男性が運転するタクシーに乗車。3キロほど離れた事件現場付近へ向かうように指示し停車させると、あらかじめ用意していた自動式拳銃を突き出し「金を出せ」などと脅迫し殺意をもって発砲して、男性に約2カ月の左横隔膜損傷などのけがを負わせ、乗車料金2300円の支払いを免れた上に、男性から現金を奪おうとしたとされる。

 同地検は認否を明らかにしていないが、男は当初、「金を奪おうと思ってはいなかったが、ピストルを撃ったことは間違いない」と容疑を一部否認していた。捜査関係者によると、男が借金をしていることを確認しており、「金に困っていた」とも供述しているという。

 男は確保時に凶器の拳銃を所持しておらず、「捨てた」などと供述している。県警が所在や入手経路について調べている。

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