炊飯器の「1合炊き」と「5.5合炊き」ではどれぐらい電気代が変わる?電気代を節約するポイントも解説

炊飯器のワット数による電気代の違い

炊飯器の電気代を決めるポイントのひとつが消費電力の大きさ、つまりワット数です。消費電力は炊飯器の大きさや機種によって異なります。ここでは1合炊きと5.5合炊きの炊飯器の電気代を比較します。

1合炊き炊飯器で炊飯したときの電気代

まず、1合炊き炊飯器の電気代を計算します。電気料金単価は31円/kWhとします。消費電力210Wの1合炊き炊飯器を使う場合、炊飯1回あたり(20分)の電気代は約1.95円です。

210(W)÷1000 ×約0.3(時間)×31(円/kWh)=約1.95(円)

5.5合炊き炊飯器で炊飯したときの電気代

次に、5.5合炊き炊飯器の電気代も計算しましょう。ここでも電気料金単価は31円/kWhを使用します。炊飯時の消費電力量が152Wh/回の5.5合炊き炊飯器を使う場合、炊飯1回あたりの電気代は約4.71円です。

152(Wh)÷1000 ×31(円/kWh)=約4.71(円)

炊飯1回当たりの電気代は1合炊き炊飯器のほうが安いですが、一度に炊けるご飯の量に差があることから、1合炊き炊飯器のほうが5.5合炊き炊飯器よりも炊飯回数が増えることが考えられます。

例えば1回で最大量のお米を炊飯し、1日1合を消費すると仮定した場合、1ヶ月(30日)で1合炊き炊飯器では30回、5.5合炊き炊飯器では約5.5回炊飯する必要があります。

その際の電気代は、それぞれ上記の炊飯器を使用した場合、1合炊き炊飯器が約58.5円、5.5合炊き炊飯器が約25.9円となり、5.5合炊き炊飯器のほうが安くなる計算です。

炊飯器の電気代を節約するポイント

炊飯器の電気代を節約するポイントを3つ紹介します。

保温を長時間使用しない

保温時間が長くなるほど多くの電力を消費します。できる限り保温時間を短くすることが電気代を節約するポイントです。また、長時間保温するとご飯の味が落ちたり、色が変わったりすることもあります。保温機能を使用してご飯をおいしく食べられる時間は一般的に炊飯から5~6時間程度といわれています。

それ以上の場合はいったんご飯を炊飯器から取り出して冷蔵庫や冷凍庫で保管してから、食べる直前に温め直すほうがよいでしょう。

予約タイマーを活用する

ほとんどの炊飯器にはご飯が炊きあがる時間を指定できる予約タイマー機能があります。予約機能を作動させることによる消費電力は1時間につき1W程度で、電気代は0.03円ほどです。保温機能よりも消費電力が少ないため、予約機能を利用して食事をとるタイミングにあわせれば電気代を節約できるでしょう。

まとめて炊いて冷凍しておく

1合炊きの炊飯器で1度に炊けるご飯の量はご飯茶碗約2.5杯分、5.5合炊きなら約14杯分です。量が増えても炊飯にかかる電気代はほとんど変わらないため、1度にまとめて炊いて冷凍しておくと節約になります。

また、炊いたご飯をすぐに小分けにして少し冷ましてから冷凍した場合、長時間保温するのと比べて味が落ちにくいこともメリットです。

1合炊きと5.5合炊きの炊飯器では炊飯1回あたりの電気代に約3円の差が出る場合も

今回検証した結果によると、1合炊きと5.5合炊きの炊飯器を比較した場合、炊飯1回あたりの電気代は5.5合炊き炊飯器のほうが高いということが分かりました。

ただし、毎日ご飯を食べる場合などは、1合炊き炊飯器のほうが炊飯回数が増えるため、まとめて炊飯できる5.5合炊き炊飯器のほうが電気代が安くなるケースもあります。炊飯器の電気代を抑えるためには、保温時間を短くしたり炊飯回数を減らしたりするとよいでしょう。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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