山田太一の『男たちの旅路』シナリオ集 電子書籍で復刊。ふぞろいの林檎たち, 想い出づくり, 岸辺のアルバム なども続刊

テレビドラマの世界で数多くの名作を世に送りだし2023年11月に89歳で亡くなった山田太一。彼の原作「異人たちとの夏」が大林宣彦監督の手で映画化されていたが、イギリスでリメイクされ「異人たち」のタイトルで今春ロードショーされたことも記憶に新しい。

さて、山田太一のシナリオ集が大和書房から1982年〜1989年に刊行されていたが、そのシナリオ集の中から、10巻が電子書籍版で復刊される。第1弾として『男たちの旅路①』『男たちの旅路②』が6月21日より配信がはじまった。今後、全10巻が配信される。

『男たちの旅路』は、NHK総合(現在のG)で1976年2月から1979年11月にかけて、12話がOAされた。鶴田浩二、水谷豊、桃井かおり らが出演。特攻隊の生き残りを鶴田浩二が演じ「俺は、若い奴が嫌いだ」のセリフが印象的。警備会社を舞台に戦中派の中年と戦後生まれの若者たちの断絶と共感を描いたドラマ。

配信リスト:『男たちの旅路①』『男たちの旅路②』『ふぞろいの林檎たち』『ふぞろいの林檎たちⅡ』『想い出づくり』『岸辺のアルバム』『それぞれの秋』『冬構え』『早春スケッチブック』『今朝の秋・春までの祭』

山田太一 プロフィール:1934年東京浅草生まれ。脚本家・作家。早稲田大学を卒業後、松竹大船撮影所入社。木下惠介監督に師事。1965年脚本家として独立し、テレビドラマの世界で数多くの名作を書く。1983年「ながらえば」「終りに見た街」などで第33回芸術選奨文部科学大臣賞、同年「日本の面影」で第2回向田邦子賞、1985年第33回菊池寛賞、1988年『異人たちとの夏』で第1回山本周五郎賞、1992年第34回毎日芸術賞、2014年『月日の残像』で第13回小林秀雄賞、同年朝日賞などを受賞。2023年11月29日永眠。[主な小説]『終りに見た街』『飛ぶ夢をしばらく見ない』『異人たちとの夏』『遠くの声を捜して』『丘の上の向日葵』『君を見上げて』『冬の蜃気楼』『恋の姿勢で』『彌太郎さんの話』『空也上人がいた』『読んでいない絵本』(短篇小説/ショート・ショート/戯曲/テレビドラマのシナリオを収録した作品集)。[主なエッセイ集]『路上のボールペン』『いつもの雑踏 いつもの場所で』『逃げていく街』『誰かへの手紙のように』『月日の残像』『夕暮れの時間に』『山田太一エッセイ・コレクション』(『S先生の言葉』『その時あの時の今』『昭和を生きて来た』)。[戯曲集]『ラヴ』『砂の上のダンス』『二人の長い影・林の中のナポリ』など。[編著]『寺山修司からの手紙』など。[アンソロジー(編)]『生きるかなしみ』『不思議な世界』『浅草 土地の記憶』など。[インタビュー集(共編)]『人は大切なことも忘れてしまうから――松竹大船撮影所物語』

書誌情報:

https://www.daiwashobo.co.jp/book/b10086086.html

https://www.daiwashobo.co.jp/book/b10086089.html

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