渋野日向子が池からスーパーショットでピンチ脱出!2打差3位でメジャー2勝目&五輪出場へ

決勝ラウンドに進んだ渋野日向子(ロイター=USA TODAY Sports)

米女子ゴルフの今季メジャー第3戦「全米女子プロ選手権」2日目(21日=日本時間22日、ワシントン州サマミシュのサハリーCC=パー72)、首位と2打差4位で出た渋野日向子(25=サントリー)は4バーディー、2ボギーの70で回り、通算4アンダーと首位と2打差3位で決勝ラウンドに進んだ。

出だしの10番パー4の第2打をピンそば約2メートルに寄せて、この日、最初のバーディーを奪うと、11番パー5、12番パー4でもチャンスを生かし、3連続バーディー。渋野も「びっくりした」というロケットスタートとなった。

13番パー4で短いパーパットを外し、迎えた後半の1番パー4をバーディーとするも、2番パー5の第3打がグリーン手前の池に転がり落ちてしまった。水際で大きな石の間に止まっていたが「打てる」と判断。渋野はズボンの裾をまくり上ると、水しぶきを上げながらもピンに寄せるスーパーショット。見事なパーセーブで大ピンチを切り抜けた。

渋野は「サード(3打目)をダフってしまって。池に入っているけど、行ってみたら打てる状態だったので、頑張って打ってみようと。石はあったんですけど、そこは気にせずに、まあ、チャンスを生かした感じではありました。パーセーブできて本当にラッキーだったと思います」と安堵の表情を見せた。

最終9番パー3でアプローチをミスし、ボギーとしたものの、一時は首位に立つなど、V圏となる上位をキープした。今季序盤は4戦連続を含めて9戦中6戦で予選落ちし、順位も50位が最高だった。しかしメジャー第2戦「全米女子オープン」で2位に入ると、3戦連続で予選突破を果たし、今大会も初日からV争いを繰り広げるなど完全復活したといえる。

大躍進でメジャー2勝目に近づく一方で、今夏のパリ五輪代表の座も見えてきた。五輪ランキングで各国上位2人(15位以内は4人)が出場権を獲得。日本勢は6位の笹生優花の出場が確定し、20位の古江彩佳(富士通)、21位の畑岡奈紗(アビームコンサルティング)、22位の山下美夢有(加賀電子)と続くが、渋野が今大会を制覇すれば、他選手の成績次第ながらも逆転代表入りの可能性も出てくる。

渋野は決勝ラウンドに向けて「ちょっと休んでから練習して、また明日、良いイメージで臨めるように頑張ります」と力強くコメント。残り2日間で、さらなる奮闘が期待できそうだ。

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