大谷翔平 22号弾&マルチ安打でMLB首位打者返り咲き 古巣戦で4打席連続出塁「そこまで気にすることはなかった」

 ドジャース・大谷翔平

 「ドジャース2-3エンゼルス」(21日、ロサンゼルス)

 ドジャースの大谷翔平選手は「1番・DH」で先発出場し、五回の第2打席で先制の22号2ランを放つなど2打数2安打2打点、2四球。全打席出塁と古巣・エンゼルス戦で躍動したが、チームは延長戦の末に敗れた。

 本拠地が歓喜に沸いたのは0-0で迎えた五回だった。ムーアと対した第3打席、カウント1-1からの甘い一球を完璧に捉えると、打球はバックスクリーン右へ飛び込んだ。

 捕手のオホッピーは即座に天を仰いでガックリ。エンゼルス戦では初本塁打となり、メジャー28球団目のアーチとなった。「良い打席だった」と試合後、振り返った大谷。第2打席ではサンドバルが四球となった1球で左腕にアクシデントを発生させ緊急降板。大谷も一塁ベース上から心配そうに元同僚を見つめた。

 第4打席ではガルシアの浮いたボールを捉えて投手強襲の内野安打で出塁。2死から二盗に失敗したものの、第1打席の四球を合わせて4打席連続出塁をマークした。今季30度目のマルチ安打で打率を・322とし、パドレスのプロファーを抜いてMLB全体トップに立った。5月26日以来となる首位打者の座だ。

 チームは先発のナックが5回無失点と好投。2番手のヤーブローが同点に追いつかれたものの、リリーフ陣は勝ち越しを許さず延長戦へバトンをつないだ。十回に1死三塁から守護神のフィリップスが登板。レンヒーフォを二ゴロに打ち取ったが、ウォードに三遊間を破られ初めてこの試合でリードを許した。

 その裏、エンゼルスはクローザーのエステベスを投入。6月は6試合の登板で被安打ゼロ、防御率0.00と圧倒的な成績を残していた。無死二塁からヘイワードの遊ゴロ間に走者が三塁へ進塁。しかし後続が連続三振に終わった。ゲームセットの瞬間、アニメ「ドラゴンボール」のかめはめ波ポーズで喜びを爆発させた。

 試合前までエンゼルスはドジャースに対して10連敗を喫していたが、2021年以来の勝利となった。大谷は試合後、古巣とのゲームについて「こちら側のホームだったのでそこまで気にすることはなかったですが、エンゼルスタジアムに行けば違うのかな」と思いを語った。だが続くサンドバルについての質問では「僕の打席の時は力んでいる印象があったので、少し残念な結果になってしまったので。まずあんまりひどくないケガであることを願ってますし、早く戻ってくることを願っている」と声のトーンが落ち、心配そうな表情を浮かべていた。

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