もうすぐ導入の新紙幣 「物価高なのに新紙幣も…参ったな」 広島名物店の店長の悩み 発券機の改修は追いつかず

7月3日に発行がはじまる新紙幣。しかし、その対応をめぐって、広島名物「汁なし担々麺」の店主は、悩みを抱えています。

周りにオフィスも多くランチタイムは特に大忙しの人気店。経営に欠かせないのが、そう食券の券売機。いまの券売機では新紙幣に対応できません。部品交換か買い換えの必要がありますが…。

汁なし担々麺専門店「楽」小網町店 荒木彰之店長
「7月になって新札が出回る速度が分からないので、浸透するまでは現券売機で粘ろうかなと新札を持ってこられたら。(どう対応?)旧千円札をたくさん用意して対応しようかなと」

新紙幣の千円札を持ってきたお客さんには、その場で現在の千円札に交換して、発券機を利用してもらおうというのです。

荒木店長
「何のために券売機を置いているかというと、1人でやっているので、レジ時間を節約するためお客様の両替であまりにも時間を取られると何の意味もない」

そこまでして発券機を変更しない理由が…。

荒木店長
「結構な値段するので…。機械自体がこのタイプですと70~80万円。(物価高も?)去年5月から思い切って値上げをしたが、まだ食材も上がっているものがあるので、そこにきての新札…。僕らからしたら参ったなと」

券売機の管理・販売会社も対応に奔走「目が回るぐらい」

新札に変わるのは20年ぶりー20年前はいまほど券売機も普及しておらずここまで騒がれることもありませんでした。ただ、今回は違うようです。

中四国で400の券売機を管理・販売している和広商会。日々、対応に追われています。

和広商会久保秀範店長
「いまは、すごい電話対応に追われて『新札対応どうなるん?』『うちの券売機どうなるん?』といわれます。日中は目が回るくらい動きよります。修理組はもう毎日のように、新札対応とか、物価の高騰もあって価格変更・メニュー変更・メニュー追加。それもずっとこなしながら新札対応まで、すごい勢いで入ってきたので」

新紙幣に対応するためには、新紙幣対応の部品への交換、古い機械であれば買い替えしかないといいますが・・・

和広商会久保秀範店長
「(部品の)出荷が追いついてないですね。部品でさえそうなので、新品の券売機に関してはもっともっと追いついてない」

通常は2~3週間で入ってきますが、早いもので3か月、もっとかかる場合もあるといいます。

和広商会久保秀範店長
「長いものはもういつ入ってくるか分からない状況なので、お客さんにも納期回答ができない。『いつ入るか分からないけど注文は早くください』と言うしかない状況」

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