菅前首相「足元から見直さないと」 裏金事件を陳謝、「状況厳しいが政権を手放せない」

自民党千葉県連大会で党本部報告に出向いた菅前首相。右は来賓の平木大作公明党千葉県本部代表=千葉市内のホテル

 菅義偉前首相(衆院神奈川2区)は22日、千葉市内のホテルで開かれた自民党千葉県連の大会で党本部報告を行い、派閥裏金事件について「心からおわびする。二度と起こさない」などと謝罪した。党の今後を巡り「状況は厳しいが政権を手放すことがあってはならない」と訴えた。

 通常国会は21日に事実上閉会。岸田文雄首相は同日夜の会見で「憲法改正など道半ばの課題がある」などと9月の自民党総裁任期満了に伴う総裁選での再選に意欲を示している。

 菅氏は岸田内閣の評価について「改正政治資金規正法を通すことができた」とだけ言及。「こうした場でおわびから入らなければならない現状には忸怩(じくじ)たる思いだ。足元から見直さないと信頼は取り戻せない」とこれまでの対応への不満をにじませた。岸田氏再選の動きと一線を画し、国会閉会を号砲として「ポスト岸田」選出への動きを加速させるとみられる。

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