東京五輪での代表落選→競技を続ける理由を再考 空手日本代表が誓う世界での飛躍と、もう1つの目標

空手日本代表の森優太選手

空手男子組手84キロ級の全日本強化選手で、空手日本代表の森優太選手が、このたびラジオ番組にゲスト出演。東京五輪の代表落選から得たものや今後の目標などについて語りました。

女優・武田梨奈 子どもの頃から続ける空手は「人生の強い味方になっている」

神奈川県横浜市出身の森選手は、5歳頃に空手をはじめ、横須賀学院高校、 日本体育大学へ進学。大学在学中から全日本強化選手に選出(※)され、2021年11月には、アラブ首長国連邦(ドバイ)で開催された「第25回世界空手道選手権大会」に男子組手84キロ級の代表として出場し、世界3位、銅メダルを獲得。国際舞台での活躍を続けている選手の1人です。現在は青森県競技力向上対策本部に所属しています。

(※男女組手各5階級、男女個人形、男女団体形の各種目で選考された選手のなかから、定期的な強化合宿を経て、国際大会に派遣される代表を決定)

現在は、「KARATE 1プレミアリーグ」に参戦しているほか、9月に中国・杭州で行われる第20回アジアシニア選手権大会団体組手の派遣候補選手にも名を連ねる森選手。強化合宿での選考を経て、同大会のメンバー入りを目指しています。

番組内では、森選手自身の原動力となっている「しんどい思いをした出来事」について話す場面も。

空手が初めて正式五輪種目として採用された「東京2020夏季オリンピック」(コロナ禍の影響で2021年に開催)の代表選考が始まったころ、森選手は大きなけがを負い、万全の体調とはいえない状態で試合に臨み続けた結果、同五輪の代表入りを果たすことはできませんでした。

森選手は「勝てないし、でも出なきゃいけないし、でも体も万全じゃないし、という状態がずっと続いていたので、その時期が一番しんどかった」と振り返ります。

しかし、選考に落ちたことで、空手を続ける理由を深く考え直すようになったといいます。

多くの先輩や仲間の支えもあり、空手への情熱を再確認することができた森選手。落選後も五輪代表選手のサポートにまわるなど、前向きな姿勢を失いませんでした。

今は、「次こそは空手の最大の国際大会『世界選手権』で勝利をつかみたい」と、強い意欲を見せています。

世界選手権は個人戦と団体戦が2年に1度、同時期に開催されていましたが、今年からルールが変更され、個人戦と団体戦がそれぞれ1年おきに分けて行われることになりました。

2024年は団体戦。前回の団体戦最終戦では自身が大将として出場したものの、チームは敗退。その雪辱を果たすべく、今年11月にスペインで行われる世界選手権団体戦の代表メンバー入り、ならびに、チームの優勝に貢献することを目標に掲げていました。

さらに、もう1つ、目標に挙げたのが、2026年に青森で開催される「国民スポーツ大会(国スポ)」に青森県代表として出場することです。森選手は、「国スポでの活躍を通じて、空手の普及と認知度向上、そして、青森県が総合優勝できるように貢献したい」と、自らがホームとしている舞台で行われる大会での奮闘とともに、地元から空手を広めたい思いも語っていました。

※ラジオ関西『アスカツ!』2024年6月15日放送回より

© 株式会社ラジオ関西