60歳の母がパートを始めるそうです。資格が必要なくてもできる仕事はありますか?仕事を探す方法についても知りたいです。

60歳以上の就業率

内閣府が公表している令和4年の労働力調査によると、60歳以上の就業率は以下の通りです。

__●60〜64歳:73\.0%
●65〜69歳:50.8%
●70〜74歳:33.5%
●75歳以上:11.0%__

年齢が上がるにつれて就業率は下がっていますが、60代だけを見ると5割以上の方は何らかの仕事に就いていることが分かります。また、現在働いている60歳以上の方で、働けるうちはいつまでも働きたいと感じている方も4割程度存在し、高齢者世帯でも就業意欲が高い傾向にあるようです。

60歳以上でも働きやすい仕事

60歳以上でも働きやすいとされている仕事、平均年収、平均年齢を表1にまとめました。

表1

※厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)「jobtag」を基に筆者作成

これらは、60歳以上かつ女性でも働きやすい仕事となっています。共通している点はどれも特別なスキルや資格を求められる可能性が低く、シニアや未経験歓迎の求人が比較的多いことです。

また、就業形態がアルバイトやパートであれば、週3からや1日3時間だけなど、体力面を考慮しながら自分のペースで無理なく働けるでしょう。

60歳以上で仕事を探す方法

60歳以上で仕事を探す際は、以下のような方法があります。

__●求人サイト
●ハローワーク
●シルバー人材センター__

求人サイトで職種や時給、雇用形態などを選択して絞り込むことで、簡単に希望の仕事を見つけられる可能性があります。また、住んでいる地域にあるハローワークでも優良求人に出会えるかもしれません。ハローワークは地元求人に強い傾向にあるため、求人サイトには掲載されていないような仕事や、その地域でしか応募していない仕事が見つかる場合もあるでしょう。

さらに、シルバー人材センターから仕事を紹介してもらう方法も考えられます。

シルバー人材センターとは国や地方自治体のもとで設立された仕事を斡旋する団体で、仕事をするためには会員になる必要があります。シルバー人材センターは月で就業時間や日数などがあらかじめ決められているケースが多いため、ある程度の対価は得つつも健康維持や社会貢献に重きを置いている方に向いている方法といえるでしょう。

60歳以上で働く際のポイント

60歳以上で働く際は、特に体力面で負担の大きい仕事は避けた方がよいでしょう。若いときと比べると筋肉が衰えていたり、体力が落ちていたりする可能性があるため、無理して働いてしまうとけがをしてしまうリスクも考えられます。

また、これまでの経験やスキルを活かせる仕事がある場合は、積極的に応募してみてください。新しいことを一から覚える手間が減り、違う職場でも即戦力として活躍できる場合もあります。例えば、これまで主婦として培ってきたノウハウや経験は、そのまま家政婦や家事代行などの仕事にいかせるケースもあるでしょう。

60歳以上でも特別なスキルや資格が不要で働ける仕事はある

ある程度職種は限られる可能性はありますが、60歳以上でも働ける仕事はたくさんあります。具体的には、清掃員や警備員、梱包作業、家政婦などがあげられます。

これらの仕事は働くうえで特別なスキルや資格は必要とされず、求人サイトでもシニア歓迎や未経験歓迎などの条件がついているものが多い傾向にあるようです。60歳以上で働く際は体力面やこれまでの経験を考慮して自分に合った仕事を選んでみてください。

出典

総務省統計局 令和4年 労働力調査年報 令和4年平均結果の概要 2 就業者(2)就業率は 0.5 ポイントの上昇 表I-4 年齢階級別就業率の推移(6ページ)
令和元年度 高齢者の経済生活に関する調査結果(概要版)第2章 調査結果の概要 2.仕事に関する事項 図表2-2-2-1何歳まで収入を伴う仕事をしたいか(Q4)(択一回答)(22ページ)
厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag ビル清掃
厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag 施設警備員
厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag こん包作業員
厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag マンション管理員
厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag 家政婦(夫)
厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版O-NET)jobtag 一般事務
公益社団法人 城陽市シルバー人材センター

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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