巨人 痛恨連敗で借金1 計11三振で完封負け 5位ヤクルトとも1.5差

 7回、坂本は3打席連続三振に倒れる(撮影・佐藤厚)

 「巨人0-3ヤクルト」(22日、東京ドーム)

 巨人がヤクルトに痛恨の連敗を喫した。今季12度目の完封負けは、広島と並んで両リーグワーストタイ。先発のグリフィンが7回4安打無失点と好投したが、打線がヤクルトの先発・サイスニードを攻略できなかった。これで本拠地・東京ドームでの対ヤクルト戦は5連敗となった。

 連敗は避けたい打線だったが、ヤクルトの先発・サイスニードに苦戦。1番の丸が初回、右前打で出塁。4試合連続の初回安打で機運を高めたものの、得点圏に進んでからあと1本が出ない展開。三回に左前打、五回に中前打と、今季6度目の猛打賞と気を吐いたが、この日もホームが遠かった。7番・坂本の3三振を含めて、チームで計11三振を喫した。

 試合前練習では現状を打破しようと、阿部監督自ら動いた。早出特打でマウンドに立った。春のキャンプ中に打撃投手を務めたことはあったが、シーズンに入ってからは初めての行動。秋広、門脇、萩尾らに対し、カットボールも交えた。キレのある球に、選手からは「アベスニード」の声。指揮官自ら仮想サイスニードとして、ナインに無言のメッセージを送った。

 リーグ戦が再開した前日21日、試合前に選手を集めて呼びかけた。「日々、新たに頑張ろう。野球に慣れたら勝てないよ」。開幕から70試合近くを消化し、梅雨時期で疲労も見え隠れする。シーズンは143試合の長期戦。勝敗に関係なく試合が続くだけに、日々の切り替えが大事だと説いた。

 0-0で迎えた八回、2番手の高梨が2死から長岡、村上の連打で失点。さらに代わったケラーが、サンタナに2ランを浴びた。21日に76日ぶりにBクラスに転落。痛恨の連敗で借金1となり、5位・ヤクルトとのゲーム差は1.5となった。苦しい戦いが続く中、打線の奮起が待たれる。

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