佐野 五輪へ「準備をするだけ」 元ファジ、7月3日に代表発表

初の五輪出場を目指す佐野航大=山陽新聞社

 パリ五輪を控えるサッカー男子U―23(23歳以下)日本代表の米国遠征に参加した元ファジアーノ岡山のMF佐野航大(20)=NECナイメヘン、津山市出身=が22日、岡山市の山陽新聞社を訪れ、取材に応じた。7月3日の五輪メンバー発表を前に「やれることはやった。(代表入りの)可能性は五分五分。準備をするだけ」と心境を語った。

 遠征はU―23米国代表と2試合を戦った。非公開の第1戦に続く今月11日の第2戦は2―0で快勝し、佐野は後半36分にトップ下で出場。「短い時間で自分をどう出すか考えながらプレーした」と豊富な運動量でボールを引き出すと守備にも貢献し、セットプレーのキッカーを担うなど持ち味を発揮した。一方、得点には絡めず「もっとチャンスをつくりたかった」と振り返った。

 初招集でチームにフィットするため「積極的に周囲に話しかけ、パスが入る回数は徐々に増えた」。五輪出場へ「複数のポジションがこなせる強みを出して(代表の)大岩監督が求める“便利な人”になりたい」と言う。

 五輪代表は遠征メンバーの25人の他に24歳以上のオーバーエージ枠など多くの候補から18人に絞られる。「選ばれたら人生やキャリアで大きな意味を持つ」と静かに発表を待つ。

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