吉高由里子&柄本佑が京都に登場、今後の展開「見守っていて」

『源氏物語』の作者・紫式部と、時の最高権力者・藤原道長の数奇な関係を、吉高由里子と柄本佑が演じる大河ドラマ『光る君へ』(NHK)。6月22日、式部や道長とも縁の深い京都府宇治市の「宇治市文化センター」で、吉高と柄本が出演する『土スタ』の公開生放送がおこなわれ、終了後にはメディア向けの囲み取材も開催された。

「土スタ〜『光る君へ』 特集 in 京都」公開生放送に登場した吉高由里子(左)、柄本佑(6月22日・宇治市文化センター)(C)NHK

■ 初めて見るまひろの表情に、複雑な感情?

まひろと道長の共演シーンが案外少ないため、完パケを見て初めて「そんな表情で演じていたんだ」としばしば衝撃を受けている・・・と『土スタ』で語った2人。特に周明(松下洸平)と藤原宣孝(佐々木蔵之介)が、まひろに急接近する越前編では、柄本は嫉妬を禁じえなかったそうだ。

『土スタ』放送中も、周明に「(まひろと)近いぞ!」と苦情(?)を述べていた柄本。「越前編の前のまひろは、あまり恋愛めいた表情がなかったのに、周明とか宣孝には・・・『それは道長にしか見せてない顔だったんじゃないの?』って(笑)」と複雑な心境を明かすとともに、「でも一視聴者としては、(越前編は)土地の空気感がぜんぜん違うから新鮮で、とても楽しく観ました」と感想を述べた。

「土スタ〜『光る君へ』 特集 in 京都」公開生放送に登場した吉高由里子(左)、柄本佑(6月22日・宇治市文化センター)(C)NHK

対する吉高も、まひろの知らない道長の私生活について「まひろは、あんなにいろんな女に押し倒される道長を知らなくてよかったと思う(笑)。『自分で押し倒せー!』とか思ってました」と、道長へのダメ出しのような言葉を。さらにもうじき終わりを迎える越前編について、「自分自身が変わろうと、必死なまひろと一緒に過ごしていたなあという気がしました」と振りかえった。

また放送中は観客から、宇治市内にある藤原道長の墓(注:諸説あり)についての質問が飛ぶ場面もあった。これにからんで、柄本が道長の墓にまつわる不思議な話も披露。「(脚本の)大石静先生は、そこに立ったときに『(道長が)いらっしゃる』と思い、そして『書け!』と言われた気がしたとおっしゃってました・・・僕も同じぐらいの熱量のことを言いたいんですけど、『ああ、ここかー』と思いました」と、笑いを交えて話した。

■ 今後の2人の関係は?「まだ知らないので楽しみ」

ドラマは次週で25回を迎え、いよいよ折り返し地点。吉高は今後のまひろと道長の関係について、「フィクションも混じっているので、どういう風な終わり方をするのか? というのが、私自身まだ知らないので楽しみ。1年半かけて撮影してきた期間を、ちゃんと大切に置いていけるような終わり方ができたらいいなと思うので、そこまで見守っていてください」と、視聴者に呼びかけた。

『光る君へ』はNHK総合で毎週日曜・夜8時から、NHKBSは夕方6時から、BSP4Kでは昼12時15分からスタート。6月23日放送の第25回「決意」では、藤原宣孝と結婚するためにまひろが都に戻って来るところと、政に目を向けなくなった一条天皇(塩野瑛久)に対して、藤原道長がある決断をくだす姿が描かれる。

取材・文/吉永美和子

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