ホワイトマウンテニアリング(White Mountaineering)の2025年春夏コレクションが、2024年6月22日(土)、フランスのパリにて発表された。テーマは「Unplugged」。
機能的であること、都会的であること
ホワイトマウンテニアリングはここ数シーズンにわたって、アウトドアウェアやスポーツウェアの機能性を旅という視点から捉え、機能的と都会的とを架橋してきた。今季はこうした視点から、幅広く適応する機能的なウェアとともに、都会的なカジュアルウェアを数多く展開している。
ホワイトマウンテニアリングを象徴するアウトドア・スポーツウェアは、今季、旅とともにさまざまな環境に適応しうるディテールが特徴だろう。旅において、たとえば平野であったり、山であったり、さまざまな環境を通過することになるであろう。
こうした環境の違いに適応できるよう、モッズコートやシャツにはフロントにレイヤード構造を採用し、ベンチレーションを設定。また、フロントジップジャケットは、複数のファスナーをあしらうことで、保温性を変化できるよう仕上げられているように思える。そしてこうした機能的なディテールは、デザインのうえでもポイントとなっているといえるだろう。
一方、都会的なカジュアルウェアも、多様に展開されている。ソフトかつライトに仕上げたシングルブレストジャケットから、裏地にタータンチェックを用いたハリントンジャケット、ほどよく粗野な質感のロングコート、センタークリースを施さないながらもタックを複数入れることで量感を持たせたスラックスまで、街の多様なシーンで活躍するウェアが見受けられる。
こうしたカジュアルウェアでも、デザイン的な要素がしばしば機能的な役割を担っている。ニットには、通気性に優れたメッシュをサイドに切り替えたり、あるいはパッチワークで施したりすることで、機能性とデザイン性をさりげなく共存させた。
