「慰霊の日」沖縄戦から79年 「戦前の空気感に似ている」戦争体験者から不安の声

沖縄は23日、住民を巻き込み20万人余りが犠牲となった沖縄戦の組織的な戦闘が終結したとされる「慰霊の日」を迎えた。

追悼式が開かれている糸満市から沖縄テレビ・大城良太アナウンサーが中継でお伝えする。

梅雨が明け、強い日差しが照りつける中、平和祈念公園では全戦没者追悼式典が開かれ、沖縄・玉城知事や岸田首相も参列している。

戦没者の名前を刻む平和の礎(いしじ)では、朝早くから遺族たちが亡き肉親に思いをはせ、静かに手を合わせていた。

喜舎場達生さん(70)は「平和になることに限るね。戦争反対だね」と語った。

2024年、戦後79年を迎えるが、安保三文書の改訂により南西諸島では急速な防衛力強化が進められ、戦争体験者からは「戦前の空気感に似ている」と不安の声が聞かれる。

玉城知事は平和宣言で、二度と同じ悲劇を繰り返さないことを誓い、恒久平和の思いを発信する。

この後、正午に戦没者へ黙とうがささげられ、沖縄はきょう一日、鎮魂の祈りに包まれる。

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