49ersのマカフリーが作ったRBの「基準」と比較し「自分の立ち位置」を確認したいと望むジェッツRBホール

ニューヨーク・ジェッツのブリース・ホール【AP Photo/Bryan Woolston】

ニューヨーク・ジェッツのランニングバック(RB)ブリース・ホールはACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)の断裂により、有望なルーキーイヤーが短縮されたものの、キャリア2年目にあたる2023年シーズンには力強く復活し、オールパーパスヤード(1,585ヤード)でリーグ内4位につけたほか、9回のトータルタッチダウンを決めた。

特に、シーズン終盤に調子を上げたホールは、レギュラーシーズン最後の3試合でそれぞれ191ヤード、126ヤード、190ヤードをマーク。ホールは先日、ケガから20カ月が経過し、以前よりも強くなったと感じているため、昨季終盤の成績が2024年シーズンにおける自分の真のポテンシャルを示す指標になるかもしれないと語った。

「良い形でシーズンを終えられた」とホールは振り返っている。「昨シーズンはまだ、常に100パーセントという感じではなかったけど、今回は初めて、復帰に向けて取り組むだけじゃなくて、より良くなるためのオフシーズンを過ごした。このオフシーズンにより良くなったし、だいぶ引き締まった。前よりずっと健康だと感じているし、膝の調子もかなり良くなった。かつての自分に戻れたような気がする」

ホールはかつて、ルーキーとしてNFLシーンに姿を現し、わずか7試合(先発2試合)で463ランヤード、タッチダウンラン4回を記録。その後、膝のケガで残るシーズンを欠場することになった。

ホールが完全に回復し、経験も積んだ上で、クオーターバック(QB)アーロン・ロジャースの復帰や、その他の重要な補強によって攻撃力がさらに強化された今、人々はホールがどこまで成長するのかと想像を膨らませているはずだ。

「本当に、全部が自分次第だ」とホールはコメント。「今のチームはどのポジションもアップグレードされているから、今のメンバーがいるだけで幸せだし、これまでのすべてのことにも満足している。だから、今後は自分にかかってくる」

ホールが一流のレベルに到達できることを示すための最初の取り組みは、サンフランシスコ・49ersと対決するシーズン第1週から始まる予定だ。ホールはそこで、ランニングバックにとっての成功の基準として自分が目指しているクリスチャン・マカフリーを相手に、度胸を試すことになる。

「今はマカフリーがリーグで一番だと感じている。俺は彼が基準を作っていると思う」と強調したホールは、こう続けた。「彼と対決するシーズン第1週には、最高のラインバッカーたちとも戦うことになる。俺としては、自分の立ち位置を確かめるだけでもワクワクするし、健康になった今、自分のすべての才能をみんなに見せたいと思っている」

今月に2年3,800万ドル(約60億7,145万円)の契約延長を実現させ、リーグ最高額の報酬を誇るランニングバックとしての地位をさらに確固たるものにしただけではなく、その直後に『Madden NFL 25(マッデンNFL 25)』のカバーアスリートにも選ばれたマカフリーは、まさに時の人だと言えよう。初めて49ersの一員としてフルで過ごした昨シーズンを経て、マカフリーはそうした栄誉に浴している。2023年、自己最高かつリーグトップとなる1,459ランヤードを記録し、オールパーパスヤードとタッチダウン数でNFLをけん引したマカフリーは、オフェンス部門年間最優秀選手賞を獲得した。

「彼が基準を作ったって言ったけど、その彼が基準を上げてさらなる報酬を得るのを見るのは、最高だった」とホールは話している。「彼はこのリーグでトップ10に入る選手だし、自分の才能と今のチームがあれば、そうなれる可能性が俺にもあると感じている。だから、これから動き出すのが楽しみだ」

ホールがトップクラスのランニングバックであることを証明するには、シーズンを通じて努力する必要があるが、その挑戦は、そのために戦わなければならないと分かっている選手と直接対決するところから始まる。

【RA】

© NFLJapan.com