SからCBへの転向は「快適」とベンガルズのヒル

シンシナティ・ベンガルズのダックス・ヒル【NFL】

オフシーズンワークアウトを通じて、かつてドラフト1巡目指名を受けたダックス・ヒルのセーフティ(S)からコーナーバック(CB)への転向は、想定通りに進んでいる。

シンシナティ・ベンガルズは今オフシーズン、2023年シーズンにセーフティとして17試合に先発するも苦戦したヒルを、アウトサイドコーナーに移すことを決定。そのポジションで先発の座を争うことになるヒルは最近、最初の数回の練習ではやや違和感があったものの、チームが夏休みを迎えるにあたって慣れてきたと明かしている。

『Dayton Daily News(デイトン・デイリー・ニュース)』のローレル・ファーラーによると、ヒルは「良い感じだ。もちろん、移行ではあるし、それをこれからやっていかなきゃいけないんだけど、快適ではある。コーチたちを信頼している。彼らはしっかりと俺の準備を整えてくれている。今はOTA(チーム合同練習)だけだし、できることには限りがあるけど、彼らは俺の準備を整えてくれている」と話したという。

ファーラーによれば、ヒルは参加必須のミニキャンプで、DJ ターナー二世――2023年ドラフトで2巡目指名を受けた後、ヒルと同じく昨季に苦戦を強いられた――を差し置いて、ファーストチームの練習に参加していたとのこと。

ヒルはそのスピードと万能性で優位に立てるかもしれない。ミシガン大学出身のヒルはカレッジ時代にセーフティおよびコーナーバックとしてプレーした経験を持つ。しかし、コーナーバックとして出場する際には、アウトサイドではなくスロットをカバーすることがほとんどだった。

「正直、たくさんの人が、俺が前にコーナーでプレーしていたと思っているけど、それほど多くはプレーしていない。だから、本当に最初からやらなきゃいけないし、1日1日を大切にするつもりだ」とヒルは強調している。「今はいい感じ。初日はちょっと違和感があったけど、今はテクニックとか、そういうものがちょっとだけ良くなっている気がする」

ベンガルズのヘッドコーチ(HC)ザック・テイラーはこの春、ヒルがポジション転向で躍進を見せていると述べている。

「彼の代弁はしたくないが、彼はコーナーでのプレーにとても慣れてきたように見えるし、チャック(バークス、CBコーチ)は彼の準備を整え、競争力を高める上で本当に良い仕事をしてくれていると思う」とテイラーHCはコメント。「競争という観点から見ると、今のCB陣は本当に良い感じだと思う。ダックスは春を通じて確実に成長しているし、私たちが本当に良いと思う状態を保ち続けている」

ベンガルズが今オフシーズンにボン・ベルを再びチームに迎え入れ、ジーノ・ストーンを獲得したことで、ヒルは先発セーフティの座から外れた。チームは今後、ヒルがターナー二世を差し置いて先発CBになれるかどうかを見守っていく。ベンガルズが現地7月24日(水)に練習を開始する中で、ヒルとターナー二世の競争はトレーニングキャンプで注目を集めることになるだろう。

【RA】

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