岡山市で「森永ヒ素ミルク事件」被害者を守る会の全国総会 恒久救済実現目指すも…進む高齢化【岡山】

1955年に発覚し、約1万3000人が被害を受けた森永ヒ素ミルク事件で、被害者を守る会の全国総会が岡山市で開かれました。

1955年に発覚したこの事件は岡山大学がヒ素による中毒が原因と初めて特定し、約1万3000人に健康被害が出ました。ヒ素が混入した森永乳業の粉ミルクを飲んだ赤ちゃんの皮膚が黒ずんだり、肝臓がはれるなどの健康被害で約130人が亡くなったものです。

被害者を守る会は、粉ミルクを飲ませてしまった家族らが被害者を末永く見守り、こうした事件が2度と起こらないよう願い、立ち上げた団体です。総会では桑田正彦理事長が「全被害者の恒久救済実現に向け、チーム一丸となって今後も運動を継続させたい」と挨拶しました。

23日は会の2024年度の活動内容などが話し合われました。会のメンバーは全国に2400人余りいて、このうち岡山県は328人で、3人が親族、残りは被害者です。メンバーの高齢化が進み、そのほとんどが間もなく70歳を迎えます。

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